プロローグ
── ??? ──
???「おい…起きろ」
愛陽「ん……あと5分……」
???「何を言っているんだお前は」
愛陽「むぅ………」
先生「起きんか高城!授業中だろうが!!」
愛陽「ひ、ひゃい!?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
── 教室 ──
そんなことがあって放課後進路指導室に呼び出された高城 愛陽です。
今やってるオンラインゲームのイベントもうすぐ終了予定だったので夜の8時から朝の6時までずっとそのゲームをやっていたんです。
そしたらこのザマですよ。クゥ〜……泣けてくるよ……。
いち早くイベントの結果を知りたい私、しかしよりによって放課後呼び出しである。ツイてない。
真那伽「おーい!愛陽ー!一緒に帰ろー!」
愛陽「あ!まなちゃん!いいよー!」
この子はクラスは別だが一番の親友、高崎 真那伽だ。
クラスの子に話し掛けられてない時点で気付いてる方もいると思うが敢えて言おう。私はいわゆる「ぼっち」というやつだ。
友達が増えない理由は、話しかけるのが苦手・人見知り・話すのが苦手、と完全なコミュ障だからである。
私も改善しようと努力しているのだがなかなかそれが上手くいかない。
─────そんな自分が嫌で嫌で仕方がなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
── 帰り道 ──
愛陽「先生マジで怖かったぁ〜……」
真那伽「授業中寝るからでしょ〜?聞いたよー?」
愛陽「そりゃそうだけどさぁー…」
真那伽「あ!さてはまた夜中までゲームしてたなー?」
愛陽「てへ」
真那伽「………この流れ先々週もあった気がするー。」
愛陽「え?そうだっけ?私忘れちゃったわー(棒)」
真那伽「確信犯だ!この子確信犯だ!」
そう、実は先々週も同じことをやらかしていたんです。
……包み隠さずに言うとこれ合わせて7回目。
真那伽「ほんとに勉強しっかり始めないと大学行けないよー?」
愛陽「大丈夫だって!なんとかなるっしょー!ほら!高校もなんとかなったし!」
真那伽「うーん…心配だなぁ……。」
愛陽「そういうまなちゃんは大丈夫なの?」
真那伽「えっ、あっ、えっと、う、うん!全然全くめちゃくちゃ大丈夫だよ!」
愛陽「ダメなやつじゃん!」
二人とも底辺だった。
だが愛陽は努力せずに底辺、ノロケ。
一方真那伽は努力して底辺、不器用。
昔から真那伽は容量が悪かったのだ。
愛陽「まぁ今を楽しく過ごそうよ!マイスクールライフハッピー!」
真那伽「文法ぐちゃぐちゃだよ〜(汗)」
……自分でもよく高校に入れたなと思う。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
──家──
愛陽「ただいま〜!」
…………返事がない。
愛陽「あっれー?おかしいなぁ……お母さん今日仕事休みって言ってなかったっけなぁ……。」
自分の机の上に置いてある置き手紙を見つけた。
愛陽「なになに?“ごめん、会社の人に呼ばれたから行ってくるね!夜12時までには帰るから夜ご飯はカップ麺でも作って食べてね。 母より”」
愛陽「……てことは今日は夜までゲーム三昧……パラダイス……ふふふ」
ゲーム脳である。勉強すればいいのに。
愛陽「んじゃま早速昨日のランキングの確認を……ってあれ?」
~臨時メンテナンスを実施しております。〜
不具合の詳細はこちらから→www.ーーー.ーーー/ーーー.ーーー.
愛陽のその日の楽園は開始早々塵となった。
愛陽「あぁぁ…私のパラダイスがぁ……うぅ」
愛陽は考えた。
愛陽「しょうがない……この前入れたゲームで遊ぶか!」
完全なゲーム脳である。勉強しろよ。
愛陽「そういえばこのゲーム友達と一緒にできるんだっけ……?」
Eternal nightmare ─ 生か死か ─
……凄く厨二臭い。だが愛陽はこういうのが好きだった。
そして真那伽もこういうのが好きだと知っていた。
プレビューを見てみると名前ほど怖くなさそう、
有名なゲームに少し似ていて少しやりやすそうに見えた。
愛陽「今メール見れるのかな……?」
早速愛陽はメールでそのゲームを一緒にやらないかと伝えた。
5秒で既読が付きその後15秒でおっけーの返信がきた。
いつもの事である。
そして二人の楽しいゲームが始まる────
────そして二人の悪夢との戦いも始まるのだ。