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幕間

 現代は情報を伝える手段には不自由しない時代だ。

 口伝、手紙、掲示板、イーメール。

 最早情報など何の価値もない位に溢れている。勿論そこには嘘もあれば、悪意があるものも少なくはない。しかし情報を取捨選択出来る人間も増えてきた。与太を信じる人間など今となってはほとんどいない。

 チェーンメールや不幸の手紙など落ち目もいい所だ。

 死んだ情報なのだ。

 情報は生命だ。故に寿命もある。重要な事実以外の情報はほとんど長生き出来ない。

 情報は不死ではない。

 だから、『何か』も不死ではない。

 言葉は死ぬ。物語は死ぬ。情報は死ぬ。

 死ぬことは悲しいことだろうか。消えることは悲しいことだろうか。

 『何か』にとってそれは喜ばしいことではないか。

 不死ではないということは、終わるということは、きっと素敵なことだろうと『何か』は思った。

 『何か』は思考した。思考して気付いた。自分には意思があると。


 しかしそんなことには何の意味もないのだった。

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