表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/414

学生たちの楽園1~花車学園入学式~ 1

 【2062年度前期第3期新入学生全員に通達します。このメールの到着より1週間後、4月の13日に入学式を開催いたします。同日朝6時に、メールに添付されている地図にて、指定された場所へ向かってください。服装などは自由、昼食は不要、注意する必要はないかもしれなせんが、天然結晶は常時装備しておいてください。以上】

 

 といったような簡素な文章と礼儀的な一文、そして地図データが添付されたメールを椋、沙希、真琴、優奈の4人は見つめていた。

 添付された地図についていた目印は3人そろって同じものであった。指定先は港、前とは場所が違うが、3人の予想では船での移動だろうと考えていた。先日のフードの少年1人ではどうにもならない人数だろうと思ったからだ。ものには限度というものがある。何度も移動できるほど便利なものではないだろう。

 そう考えると船が効率的だ。

 

 さすがに入学式に何かが起こるとは思わないが、気を引き締めていこうという事になった。

 『確認の間』での出来事で、少し学園側を警戒しているのだ。

 何の予告も行われなかったうえに、非人道的すぎる試験だったと今でも思っている。

 

 入学式の後には一時帰宅するが、その後は向こうの寮に入寮することになるはずだ(、、、)

 はずだ、というのも花車学園はあまり周りに情報を開示しない。何せ学校の位置でさえ公開されていないのだ。

 これから少なくとも3年間は向こうで過ごすのだ。どういった環境かを調べるに越したことはない。

 探索でもしようという事になりそのための準備も整えておくことにした。

 

 言ってしまえばすべての情報が曖昧で不確かなのだ。

 そんな学園でも世界で初めてできた、能力者を集めるための学校だ。人気が出ないわけがない。

 創設(といってもまだ2年だが)以来、一向に入学志願者はやまず、それなりに合格率の低い学校でもある。

 

 なんにせよこれから1週間何もずに過ごすわけにもいかない。

 これから1週間、早朝はフールの指示により『光輪の加護』を使った修行をすることになっている。

 フール曰く、

 『毎回戦闘であんなにボロボロになられては、我の身も危険にさらされてしまう。』

 とのことで、素早く能力のギアをあげられるようになるための特訓である。

 彼は自分の、そして沙希、そして真琴の命の恩人なのだ。

 彼のせいで事件に巻き込まれたという見解もできないことはないが、そもそも椋が自殺を決行しなければ、彼は椋の目の前に現れていなかったかもしれない。

 そう考えると命の恩人である面の方が大きく感じられる。

 それ故に彼の目的にも協力的になれるのだ。

 命の危機にさらされることもあるかもしれない。それでもフールが居れば大丈夫な気がしていた。


 出会って1か月ではあるが椋にとってもフールにとっても、お互いを信頼し合える関係になってきたのだ。

 

 (なぁ、フール)

 『なんだ?』

 (これからもよろしく)

 『ああ、もちろんだ。我々は運命共同体なのだ。死ぬときまで一緒にいてやる。』

 普通の人が聞いていたらとんでも発言に聞こえるかもしれないが、椋にとっては心にしみる言葉だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ