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 ローブの少年に案内された先には、これまた巨大な塔がそびえたっていた。

 この島の中心点、唯一浮遊島と島を結びつけている箇所だ。

  

 ローブの少年は足を止めて、3人の方に向き直る。

 「この塔が花車学園の入口になります。どうぞこちらに。」

 と再び案内された先にはかなりの大きさのエレベーターがあった。軽く100人程度は乗れる広さはあった。

 「このエレベーターが、島と学園をつなぐ唯一の手段となっております。なので生徒、教員、もしくはその関係者以外の人間が触ると大変なことになりますので、今後ともご注意を。」

 と、少年がローブの下で、少し口元をゆるませながら、こちらに注意を促した。


 4人がエレベーターに乗り込む。

 ローブの少年がすべての操作を行ってくれている。《昇》と書かれたボタンが押されると、エレベーターがガコンッと揺れ、徐々に上昇する。

 エレベーター内が微妙な沈黙に包まれている。

 そんな中椋は真剣に考えていた。

 (なんでわざわざ能力を使って学園の内部に飛ばさなかったんだ?わざわざ下の島に飛ばさなくてもいいんじゃないのか…?)

 しかし、考えたところで答えは出ない。

 思ったより早く、エレベーターが止まり、ドアが静かに開く。

 

 椋達の眼前に広がっていたのは予想を遥かに超えるものだった。

 この塔の周りを囲むように横幅5メートルほどの円形の堀が掘られている。

 堀には大きな橋が架かっていて、奥には校舎らしきものも確認することができる。

 椋、沙希、契の3人は言葉にならないというような表情を浮かべながら、ただ目の前の光景に見とれていた。


 それを遮るように、ローブの少年が、一度わざとらしく咳をし、3人の意識を自分に向けさせる。

 「これが、国立花車学園。今私たちがいる塔は下部がエレベーター。上部は職員塔になっております。」

 とローブの少年が丁寧な説明を始めた。

 「この堀の奥に広がるのが校舎区です。これも円形にこの浮遊島に並んでいます。ここからは確認できませんが、この奥にはさらにもう一つの区画、学生寮区があります。まだこちらの説明は必要ないでしょう。とりあえず、一度職員塔に向かいましょう。」


 そういうと、ローブの少年はもう一度3人をエレベーターにのせ、もう一度《昇》のボタンを押した。


 

 

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