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 二人はそんなことを気にしていられなかった。


 ここは離島のはずだ。


 二人はこの地に立ち少しだけ歩き空を見上げる。

 しかし二人には空が見えない(、、、、、、)のだ。

 島全体が影に覆われている。空を覆う何かが広がっている。

 


 驚きという言葉だけでは表しきれない。

 島1つまるまる覆うサイズの建造物が浮遊しているのだ。

 10メートルほどは浮いているだろうか。

 正確には言えば中心点にそびえる大きな塔だけは島と接してはいる。

 「この…浮いてるのが…花学…?」

 と沙希から声が漏れた。

 「み…みたいだね…。」

 としか椋も返せない。


 「しかし、相当なサイズだぞ…これ。」

 島のサイズなど知り得ないが、それでもこのサイズは異常だ。

 そのまま、暫く呆然としていると、後ろから足音が二つ聞こえてくる。

 「ではツジイ様、ナナセ様、ナガムネ様、ご案内させていただきます。こちらに。」

 そういって先ほどのローブの男がいつの間にか自分たちよりも前に立っている。

 ゆっくりと歩きだす案内人の後ろを追って、椋と沙希、そしてもう一人少年が続く。

 偶然にも試験日が重なったようだ。礼儀として一応挨拶をしておく。

 「俺、辻井椋って言います。よろしくっ!」

 と軽い感じで声をかける。

 向こうは少々戸惑ったような顔をしていたが、すぐに明るい笑顔になり、

 「永棟契(ナガムネチギリ)って言います。」

 と手を伸ばしてくる。

 (ナガムネ…?どこかで…。)

 などと記憶を探っては見るが、すぐには出て来ず、とりあえずこちらも手を伸ばし、握手に応じる。

 「私は七瀬沙希って言います。よろしくね永棟君。」 

 沙希もついでと言ってはなんだが、契に挨拶をする。

 「はい、辻井さんと七瀬さん…二人とも合格できるといいですね。お互い頑張りましょう。」

 椋と沙希が同時に頷き、再びローブの男について歩いていく。


 


 


 




 

 

 

 


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