十二の詩《うた》 第八回
十二の詩 第八回
① 傷と戦う青きイチジク。
② チョウザメに囚われるキャビア、塩に揉まれる。
③ 団体と軍隊に共通する黒いアリ、自由を奪う。
④ 感情の高ぶりを抑えきれない、若さ発動。
⑤ おぼれるハナミズキに流される白鳳。
⑥ チョコレートに悩まされるカロリーな日々、壊せ日常。
⑦ 一本足で歩く刑事と犯人、その角を曲がる、癖のある腕。
⑧ 今日と明日の境界線、生まれてくる人々。
⑨ コントラバスとチェロの森羅万象。
⑩ 剣を抜く様、殺伐に遊ぶ人の波、そして居合い。
⑪ 遊園地で踊るセミ、泣き叫ぶ子供、必要の無い親、喧嘩に花火。
⑫ フィルムから飛び出す暇人と職人。
平成二十四年一月二十二日 記す