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召喚、出会い

初投稿の上、文章力が皆無ですが生暖かく見守ってください。

 レミィ・シリュエスは只管にチョークを動かしていた。


 怒り、憎しみ。あらゆる負の感情の下に、只管にチョークを動かしていた。


 時刻は丑三時ほどだろうか。あたりは只々闇に染まり、レミィ・シリュエスの瞳は希望とも絶望とも言えない、微かな光を宿し、忍び込んだ神殿の床に描いた召喚陣を見遣ると、動かしていた手を、チョークを止めた。


「………こんなものかしら。」


 スッと立ち上がり、脇にチョークを投げ捨てると。レミィ・シリュエスは体内で魔力を練り始めた。


 失敗は許されない。


 1度きりの、たった1度のチャンス。


 そう自らに言い聞かせ、緊張感を高める。目を瞑り、全身の魔力を召喚陣へ送り込む。召喚魔法は命がけである。少しでも失敗をすると得体の知れないものを呼び寄せてしまう。自らの力で御しきれないものを呼べば自分自身を破滅させることだろう。この国では召喚魔法は禁止されている。見つかれば死罪は確定、下手をすれば親しい者にまで危害が及ぶ。


 何故、そこまでするのか。理由は簡単である。

 召喚魔法はどんなものでも呼ぶことができる。

 そして失敗すれば意図せずとも、あらゆるものが召喚されてしまう。





 それが、たとえ…世界を滅ぼす悪魔だとしても。





「―――――――召喚っ!!」


 レミィ・シリュエスが叫んだ。自らの願いである『復讐』を果たすために…。










「………あー、全然浮かばねぇや………。」


 俺はすでに2時間ほど、パソコンの画面とにらめっこをしていた。小説のネタが浮かばないのである。連載物を書き始めたは良いのだが、プラン不足であったために途中で停まってしまったのだ。


「インスピレエエエェェェエエエィイイショオオオォォオオォン!!!」


 意味不明な奇声を発しても、良い案は浮かんでこなかった。多少、自分でも頭が弱い子だということはわかっているつもりだ。一時期はこの叫び声で良い案が浮かんできたのだが、それは確か深夜だったはずである。


「……深夜のテンションに任せては如何のだよ、俺。」


 大抵、後悔するのである。


 考えれば考えるほど、良い案が浮かぶ気がしないので、俺は自室のベッドに潜り込み、時計を見ると、すでに深夜の1時半を過ぎていた。


「明日、学校もあるし…寝るか。」


 そう思い、電気を消そうと、むくりと起き上がると、ベッド横の卓上に交換し終わった単3電池が2本転がっていた。じっと見ているとそれは…


「銃弾みたいだな……」


 ふと呟いた途端に小説のネタが浮かんだ。主人公の拳銃を只の拳銃にしてしまっては面白くないので、何か一工夫を加えたいと思っていたのだ。そこで、銃弾を電池に換えてリボルバー式にしてしまえば面白いと思いついたのだった。


「………こういう、癖が強そうなの好きなんだぜ…」


 再び意味不明な独り言を呟くと、俺はまたパソコン画面と向き合った。しかし、画面は真っ暗だった。


「…ん?スクリーンセーバーが発動したか?」


 俺は軽くマウスを揺すったが反応がない。何かの拍子でディスプレイの電源を落としてしまったのだろうかと思い、ディスプレイの電源ボタンを確認しようとしたとき、画面から青い光が発せられた。


「え!?…な、何だ!?」


 青い光は徐々にその形を整えて行き、一つの、素人でもわかるほどの精密に作られた魔法陣の様なものへと変化した。と、思った瞬間に強烈な眩暈に襲われ、俺は意識を失った。









「ん………こ、ここは?」


 意識が回復し、目を開けると、そこには見慣れない景色が広がっていた。いや、広がっているというにはそれ程拓けている訳ではなかった。どうやら室内……と言っても、それなりに大きな空間だと思われる。天井は高く、見たところ上に凸のアーチ状になっているようだった。教会だろうか。


「気がついたようね……」


 声のした方に目をやると、そこには十代後半と思われる少女が、天井から伸びている丸柱に背を預け立っていた。スラっと伸びる足がなんとも美しい、そんな俺は脚フェチだった。

 彼女は背の半ばまで伸びた艶のある金色の髪を肩から軽く払うと、髪の色よりも深く鮮やかに、妖しくも光る金色の瞳をこちらへ向けた。


「………やはり駄目だったようね。」


 彼女はそう呟いて、その場に力なくへたり込む。俺は慌てて立ち上がろうとしたが、強烈な頭痛に襲われた。


「―――――ッ!?」


 なんだこれは?と声に出そうとしたが、上手く声に成らずに思考は霧散してしまった。


「あまり動かないほうが良いわ。無理な召喚の反動でかなり体や精神に負荷がかかったはずだから。」


 召喚?それは一体どう言う…と、問いかけようとしたが、そこで一気に意識を闇へと引っ張られ、俺はそのまま意識を失った。



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