美しい
【キャラクター】
アイド・クレスト
旅をする青年
美しいものが大好き
見た目は人間と似ているが実は全く違う生物らしい
ルーリエ・カロスト
幼き少女
家の環境に耐えきれず家出した謎の多い子
ルーカス・カロスト
ルーリエの兄
ルーリエとと共に家を出た少年
己の醜さを実感できるであろう
"この世で一番美しい"
そう言われると何を思い浮かべる?
僕?
そうだなー僕は人間って答えるかな
なんでかって?
だって人間は良くも悪くもなる
人によるけど
僕もそう
いや、みんなそうだよ
ほんとに不思議だよね
不思議すぎて綺麗、美しいんだ
人間には種類がある
男、女
これは一般的だろう
でも、それよりもっと細かく分けたら?
子供、大人?
いや、違う
1つ目
優しい人
2つ目
優しいけど根は怖い人
3つ目
怖い人
4つ目
怖いけど根は優しい人
5つ目
どちらでもない人
ね?美しいでしょ
僕はそんな人間が大好きなんだ
美しいものが大好きでずっと旅をしてきた
そこで色んな人間と関わった
彼らは実に面白い
僕は憧れていたのかもしれないな
そんな変わり続ける人間という生き物に…
「なんなんだ…
この生き物たちは
あまりにも情緒が不安定すぎる
これは今まで見てきた生き物の中で一番面白いかもしれないな」
「ちょっと寄り道してくか」
そんなことを呟いている少年は何やら凄く楽しそうだ
「彼らは僕を楽しませてくれるのだろうか」
悪戯心のありそうな笑みを浮かべどこかに向かい歩き出す
そんな彼の背中を今は少し怖いと感じてしまう
何故だろう
あぁ、本当に分からないことだらけだ
しばらく少年は歩き続けた
歩き続けた少年は何かを見つけ止まった
そう生き物がいたのだ
「これは…」
何やら興味深そうにその生き物を観察している
「……」
「美しい…」
しばらく黙った後ポツリと呟いた
「見つけた…やっと、僕が探し求めていた…美しき生き物に…」
不気味にポツリ、またポツリと話す少年は本当にこの世の住民なのだろうか
誰もが気になるであろう
そんな彼はそんな眼差しだ
すると何かを決心した様子を見せ走り出した
今までの不気味さを忘れさせる程の太陽の光を浴びた美しい表情で
走り出してから少しの時間が経った時彼はとある少女と青年を見つけた
彼は何故だか分からないがその2人のことが気になって仕方無かった
そして気付いたら2人の前に立っていた
弱々しい少女と青年
まだ幼い
彼はそんな幼い青年が取った行動に驚いた
青年は少女を守るように身構えていた
睨むように
誰にも傷つけないと言葉は発さなくても分かる
決意に満ちた強い瞳で
そんな少年は口を開いた
「誰だ」
「僕はアイド・クレスト、通りかかった旅人だ」
「旅人…?」
「そう、この世で一番美しいものを探し求めているんだ」
「そんなものこの世にある訳ない」
「なぜ言いきれる?」
「この世界は汚い、俺はそれを知ってる」
「ふーん、ねぇ名前教えてよ」
「…ルーカス・カロストこっちは妹のルーリエ・カロストだ」
「ありがと」
「もし良かったら僕の旅に着いてこない?」
「え?」
「だってここにいてもお金なくなっちゃうでしょ」
しばらく沈黙が続いていた
ルーカスはアイドを本当に信じても良いのか、初めて会ったこの旅人に…
そんな沈黙が続いた時怯えていたルーリエが初めて口をひらいた
「私行きたい…」
「ここにいても何も変わらない…から」
そんな言葉を聞いたルーカスは決心した
「俺達もあんたの旅に連れてってくれないか?」
「いいよ」
満足気な笑みを浮かべながらアイドは思った
本当に面白い
さっきまで警戒心MAXだったのに妹のことになると直ぐに心を開き始める
これは楽しめそうだ…
そこからアイド、ルーカス、ルーリエの3人はまた旅に出た
アイドに対して警戒心は高くぎこちないが彼らは仲間だ
この3人にどんな出会いがあるのか…
「あっそうだ!」
「僕の言ことはアイドって読んでね」
「分かった」
「アイド、よろしく…」
「アイドさんよろしくお願いします…!」
「んー、まっいっか!」
「僕はルーカス、ルーリエって呼ばせてもらう」
「どうぞ」
彼らの旅は始まったばかりだ
これからどんな困難が訪れようともそれはただの壁に過ぎない
最後まで読んで下さりありがとうございました
初めての作成でどれぐらいの長さが良いのかも全く分からず書き初め、キリの良さげなところで終わりとさせて頂きます
のんびり暇な時に書き進めるマイペースな奴ですが是非投稿された際には読んでくれると嬉しいです!
それではまた次回のお話でお会いしましょう!