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【俳句】名月や団子粉の舞う台所、ほか
名月や団子粉の舞う台所
軒越しの月に兎の見ゆる秋
銀杏散る解析学の道遥か
秋祭りかがんで担ぐ子の神輿
赤とんぼシャーペンで描く絵しりとり
自転車のかごの新書に銀杏散る
雲寄せるあの山際に紅葉なし
秋雨や辞書を片手に洋書読む
雨降って庭木に絡む南瓜かな
秋風やハツカダイコン鉢に植え
ひぐらしの鳴く声止んで雨来たる
ニュース見て秋刀魚焼こうと思い立つ
鰻丼を逃した晩を悔やむ秋
夏の夜防災リュックは枕元
波立って岬の海はチヌ盛り
木枯らしや今川焼の温かし
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