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相合傘時々非日常

雨は止むことを知らざる未だにこの地域一体に降り注ぐ。


時間も時間で場所も車があまり通らないため物音がなくより一層雨の音が主張されている。


そんな中小さな傘の中に男子と女子が相合傘でその通りを歩いていた。


だが輝と美神は雨の音が聞こえないのだ。


理由は2人とも共通して


((なにこれすごく恥ずかしい!))


輝はホイホイこの美神の計画に乗ったのは良いが小さな折りたたみ傘で体を入れるために美神と限界まで近づかないとが原因だ。


心臓がとても早くまるでミシンのように高速で打ちつけられそのせいか顔も熱い、体全体が熱くなってきた。


いつもはあまり時間を感じない道も今日はどれだけ経っても進まない。


美神はこの場のノリでこの計画を決めてしまいいざやるとなってしまった時のことを全く考えていなかった。


そのせいで今ほとんどくっついていると言っても過言ではないくらい近い距離にいるせいで脳がショート寸前なため思考が働かない。


「...雨止まないな...」


「そうね...」


いつもなら嫌という程弾む会話も今日は全く勢いがなくどこか距離のある会話になってしまってる。


2人とも意識はしていないが無意識のうちに避けてしまっているようだ。


すると美神が突然輝の方を向いた。


「...ねぇ、肩...濡れてるよ」


「あ、確かに」


緊張のし過ぎで全く気が付かなかったが輝は今よく考えてみれば肩がとても濡れていた。


濡れていることに気づくと少し寒気がしてきた。


さっきまでは全くなかったのにいきなり来たということは少し緊張が和らいだということだ。


「かという美神も肩濡れてるぞ...」


「私はいいのよ」


「どういうことだよ」


輝も美神のように肩あたりを見てみると確かに美神も肩が輝程では無いがはみ出しているため濡れている。


だが美神の話し方的にも大丈夫そうだが輝はその美神の肩が気になって仕方なかった。


そのため輝は美神にある行動を起こした。


「ちょっとこうしたら...」


「え、何を...ひゃ!?」


輝は美神の肩を掴みグッと美神を輝の方へ運んだ。


もちろん美神は顔が真っ赤だ。


「な、何しているの!?」


「これだと濡れないだろ...」


美神の声から焦り含みの怒り声が聞こえる、しかし顔は声に比べ満更でもない様子だ。


だがこの行動を起こした張本人である輝は心臓がバクバクしすぎて死にそうな気分だ。


そのせいか輝の顔も真っ赤で照れ隠しのためかわざわざ美神の目を見ていない。


自分のもどかしさが後の後悔を考える気持ちを超えてしまいこの行動を起こした、その結果今はきちんと後悔している。


「...ねぇ...輝も濡れてるじゃない」


「...ここはこの傘の持ち主が濡れずに入るべき...俺は大丈夫だから」


少し腑に落ちないような様子を暗に訴えているような目付きで美神は輝を見つめた。


背の関係上美神が上目遣いにならないと輝を見つめられないので自然に上目遣いになってしまう、そのせいで輝は美神が思っていないところでもダメージを負っていた。


(上目遣いやめてくれ!可愛いから!)


言えない、言えるわけが無い、そんな言葉を輝は心の中で叫んだ。


だが美神の進撃はまだまだ続く。


「...ほら!これで」


「うぉ!」


美神が輝を引っ張った。


この行動のおかげで輝の濡れていた肩から雨に触れているという感覚がやっと消えた。


しかし雨の感覚を犠牲にある感覚を輝は受け取ってしまったのだ。


その感覚は男にはとても効く、最強の感覚だ。


「...あの近い近い!」


「これだとお互い濡れないでしょ」


輝は出せる限りの声を出したが美神はそんな意見を無慈悲に否定していく。


そう今の輝は美神とほとんどくっついているのだ。


そのため美神の柔らかな肌や女の子の匂い、全てが輝の自制心をゴリゴリと削っていく。


だが美神自身もこの行動のせいで顔が真っ赤だ。


さっきまで脳がショート寸前だったせいか何かが鈍っていたため普段ならしない行動を堂々としてしまったのだ。


「少し離れた方が...バレたら!」


「だ、大丈夫!私だけ濡れなくて輝が濡れたら今日夢見悪くなるし」


「悪くなんねぇよ」


2人はいつものように意見の違いで口論になりつつある。


だがこの場でのいつものというのはとても都合が良い。


お互いが友として、近い者同士としてはなせる時間なので精神が削れることは無い。


「...随分楽しそうですね美神様」


「は!ソラ...」


美神の名が呼ばれたので輝と美神は名が呼ばれた方をじっと見つめた。


じっと見つめると傘を持った馴染み深い女の子がいた。


「...傘...いります?」


「い、いるわよ!」


ソラは相変わらず無表情だがセリフ一つ一つがこの場で言われると苦しいものしかないため破壊力は高い。


ソラが話す度に美神は顔を赤く染めあげながら否定している。


「2人とも付き合ってるのかと...では傘渡しますね」


「付き合ってなんかないわよ!!」


美神の叫び声が雨の音さえも貫き辺りに響いた。


今日の教訓

(なれない行動はしない!脳がショートする前に行動はやめる!)

ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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