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雨時々残り

「雨か...」


先程から一気に降り始めた雨。


本当なら早く帰れるはずだったはずが遅刻でのペナルティの補修などが入り帰る時間が圧倒的に遅れてしまった。


そのため周りには生徒が誰もいない。


雑音もなくある音は雨の音のみだ。


「...どうしようか...」


輝は傘を忘れてしまっていた。


傘が無いせいで下足から動くことすらできない、いわば詰みの状態だ。


パラパラの雨なら歩けたものの今回は運悪く土砂降りの雨だ、一時的なものだろうと輝は読んでいたがさっきから止む気配すらない。


それどころか雨は増すばかりだ。


そのため今輝は灰色に染まった空をただ見つめることしか出来ない。


途方に暮れているがもう時間的にも良いところ、早く帰りたいという欲求が雪のように積もってきた。


「...止むのかな...」


気になった輝は一筋の光を見つけるために天気情報を見た、普段の輝は天気情報はコロコロ変わるのであまり見ないが今回は希望を持つためにも見た。


しかしある現実は無情なものだ。


「...9時まで...止まない...」


ニュースアプリに書いてあった止む時刻は午後9時の文字。


その事実が輝が動かないと何も変わらないという現実を変える意思に直結した。


「さすがに動くか...」


ついに輝はさっきから定位置になりつつある下足の雨宿りに調度良いスペースから動き始めた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


1度校舎内に入り適当にぶらついた。


普段なら絶対しないであろう行動だが今回はきちんと理由がある。


「...運良くここにクラスメイトでも居ないかな?」


そう呟きながら静寂に包まれた校舎内を歩き続けた。


人の声がしない校舎内というものはどこか不思議で非日常感がとてもある。


普段ならどこからか声が聞こえるはずの校内が静寂に包まれて不気味さすらある。


ある音といえば輝の歩く物音だけだ、それ以外はない。


雨のせいか鳥の声すらしないのがより不気味さを掻き立ててくれる。


「...にしても静かだな...」


辺りを見回しながら輝は歩いていた。


「...そうだあそこなら誰かしらいるかも...」


輝は一度急回転して違う場所に向かい始めた。


きっとこの時間まで誰かしらか輝の知っている生徒がいると保証できるあの場所だ。


輝の足音のテンポが早くなっていく。


テンポアップしていく足音が静寂な校内を包む。


運良くさっきまでいた場所から渡り廊下を挟むだけでその場所というところに着くので移動も手間がかからずできた。


「...失礼します...」


2度くらいドアを片手で叩き輝はドアを開けた。


ドアを開けると何度も仕事で使ったりして見てきた家具たちが置いてある。


「...美神、まだ居たんだな...」


ドアを開けると馴染み深い薄紫色の髪の毛がよく目に入る女の子、美神が居た。


美神は真剣な眼差しでパソコンをカタカタとタイピングしているため事務作業の途中だろうと予測ができた。


「えぇ、生徒会の仕事が以外にも多くてね...輝はどうしたの?また補修?」


「うぐっ」


美神は相変わらず勘が鋭い。


案の定当てられた輝は少し腑に落ちない気持ちで声を漏らした。


美神は一度輝を見るとまた作業に戻った。


その様子が少し変だと感じた輝は静かに美神の隣に座った。


隣に座った瞬間美神の体がビクッと大きく揺れたのをもちろん輝は見逃さない。


「...手伝うよ...どうせ俺もこの雨だから帰れないし...暇だからな」


「...ありがとう・・・」


最近素直に他人の助太刀を受け取れるようになった美神に輝は成長の喜びが日に日に強くなった。


「とりあえずこれをやれば良いんだな?」


「えぇ、急ぎでお願い」


美神の近くには書類の山があった。


全て処理すると考えたら気が遠くなるような内容だ。


しかし暇を持て余している輝からしてみれば良い暇つぶしになるので少しやる気が上がってきた。


そんなことを思いながら輝も美神の隣でパソコンを立ち上げた、パソコンの光が少し眠いと感じてきている輝の意識に刺激してくれて眠気が覚める。


「というかみんなは?」


普通なら雄一やミリヤが居るはずなのに今日は美神ただ1人。


その事に疑問を持ち輝はパソコンの立ち上げ時間中に聞いてみた。


「いや、今日みんな体育祭の事前用意とかのせいでいけないって言われたから...」


「へぇもう体育祭なんだ...明日とか話してくれるかな?」


時代の流れは恐ろしいと若いはずである輝でさえも感じてしまった。


もうそろそろで体育祭、その後すぐ文化祭など二学期は山場が多い、その都度色々なことがあるのだろうなと考えてくるとワクワクと不安が湧いてきた。


だがそんなことも忘れてしまいそうなくらい多い書類の山に手が止まりそうだ。


「というかこの量...明らかに生徒に任せる量じゃない気が...」


「輝...口より手...」


「はい」


美神の喝を受けたところで輝はパソコンのアプリを立ち上げ仕事に意識を変えた。


.................................


以外にも仕事は早く終わった。



ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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