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デレ時々焦り

「北条マヤ……」


氷川の予想していた名前とは全く違って少し焦りすらある。


(じゃああの時の子は誰なんだ……いや……聞くのはダメか)


さすがに詳しく聞きすぎると沙也希にあらぬ疑いをかけられてしまうためあまり深追いはできない。


「……輝?大丈夫か?とりあえず一から状況を……」


「大丈夫だ、だいたい分かった」


「そうか……ならそのことを頭の片隅にでも置いておいてくれ」


沙也希は落ち着いた声でそう答えた。


未成年とはいえこのことがバレてしまえば大問題からは避けられない道になる。


このことは輝だから沙也希は素直に話せた。


2人の信頼関係がここで役に立った。


「まぁ俺は言わない、最大限サポートする」


「ありがとうね、輝に言って良かったよ……俺」


沙也希は肩から重りが外れたような顔で天井を見上げた。


ずっと犯罪を犯していた罪悪感が常に付きまとっていたためかなり心が弱ってきていた。


しかし少し誰かに相談するだけで肩の荷が軽くなる感覚を覚えた。


「肩の荷が少し軽くなったか?」


「まぁね、良かった」


「とりあえずサポートはするから、もしヤバいことがあれば電話してくれ、すぐ向かってきてやるから」


「安心だよ」


そう言い沙也希はさっきまで腰掛けていたベットから立ち上がり部屋を出ていった。


部屋を出る前の沙也希はお泊まり会が始まる前より顔が少し元気になっていたのを輝は見逃さなかった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


女子部屋ではもう女子会が始まりつつあった。


渚の部屋で美神と要は泊まる。


しかし今は渚が居ないためこの部屋には要と美神しかいない。


「ねぇ美神、生徒会だっけ?今」


「えぇそうですけど」


「輝とはいい感じ?」


「ブーー!」


美神は飲んでいた水を吹き出してしまった。


要のことだからある程度予測はできるがいきなり来るとは思ってはいなかった自身の油断のせいだ。


「その様子だとだいぶ良い感じなのね、焦って可愛い」


要がニヤニヤした顔でじっと美神を見つめている。


タダでは逃がさないよと言っているような顔だ。


「ま、まぁ、輝は良いヤツだよ、なんやかんや言って私のことを心配してくれたり……でも私は輝のことを好きでは……」


「あぁ……」


要はこの時思った。


(輝、美神のことが好きなのでは!)


輝が聞くと顔を真っ赤にして怒りそうな説だが美神の話を聞くとそうにしか思えない。


だが美神の顔も心なしかとても赤い。


どこか照れている雰囲気がある。


「……」


「美神も輝も同じだね」


「ちが、あんなやつと一緒にしないで!」


要は美神の様子にそう答えるしかできなかった。


2人とも恋というものを完全に理解していないため中々面倒な状態だ。


(輝は美神のことをどうせまだ護衛対象とかでしか見てないし、美神は輝のことを勇者とかそんな目で……)


お互い助け合う関係、しかしそこに互いの思考が入りそのせいで美神は輝の話をする度に照れてしまうのだ。


(恋と言えば恋だが、確かにこの手の恋心は分かりにくいね)


「まぁ2人とも仲良さそうで何より」


「ちが!あんなやつと……まぁ悪い奴ではないとは思う認識でだけど」


要は赤く頬を染めて照れながら言う美神に早く「それは恋だろ!」と言いたい気持ちをグッと抑えこんだ。


この後美神の無意識な言葉の攻撃に何度も要の理性がやられそうになったのは言うまでもない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


輝は散歩ついでにコンビニに寄るため家を出ようとした。


しかしタイミングよく美神も1階に降りてきた。


美神は疑問を持った顔で


「どこに行くつもり?」


「だいぶキツめな言い方だな、まぁ普通にコンビニだけど……一緒に行くか?」


「……輝がどうしてもって言うのなら」


少しキツイ言い方だが美神の顔は満更でも無い様子だ。


誰の目でも分かるくらいの顔や仕草なので輝でもわかった。


「じゃあ行くか……なんか要に無理やり連れていかれた感あるし何か奢るよ」


「大丈夫よ!輝が心配する必要も無いし輝に貸しを作るのはどこか腑に落ちないわ」


「酷い言いようだな……まぁずっと同じだからいいけど」


美神は自身の靴を履き外に出た。


あまり美神のラフな服を見ないので少し見惚れてしまっていた。


ドレス型の服で美神の容姿と合わさり最高のコンビネーションを作り出している服装だ。


「何見てるの!?」


やっと輝の視線に気づいたのか美神は高速で振り向き輝に聞いた。


「……あぁすまん!」


ド直球に「見惚れていた」とかは言う勇気がないので無難に謝るを選択した。


「別に輝なら良いけど……」


「……!?んぐっ!ごほっ!」


突然のデレに唾が変なところに入りむせてしまった。


「なによ!急に……夏風邪?」


「喉が詰まっただけだから気にするな」


本当は「突然デレるな!」と言いたいがそう言えば何と返されるかわかったものでは無い。


「へぇー勝手にそう脳内変換したと……あらら、お可愛いこと」


どこかの恋愛頭脳戦のように脳内の美神を作り出しシミュレーションしてみるがバッドエンドだったので言い訳したのだ。


「……そろそろ気づいても良いじゃない……ニブニブ」


「……じゃ。じゃあい、行くか」


「そうね」


輝はもう美神のデレを無視するしかできなかった。


まさかデレ2連撃が来るとは思ってはいなかったのでかなり心臓がヤバいが変に意識してしまえば尚更悪くなる。


ここは戦略的撤退を頼った。


(……こんなこと、俺だから良いけど、知らない男の人とかにするなよ……勘違いされるからな)


そう心で言うと輝と美神はコンビニの方へ歩き出した。


「というか美神ってコンビニ寄るのか?」


「あまり寄らないわ……基本はスーパーだから」


「そう言うと思ってたっちゃ思ってた」


美神の性格は割と家庭的なのは知っている。


勝手な輝の偏見だが美神はあまりコンビニとか行かなさそうな性格してそうだなと思っていたがその予測が当たった。


「コンビニは物価高いけど便利だぞ……おやつとかジュースとかすぐ買いに行けるし」


「物価高いのは苦しいわね……でもそこまで言うのなら気になるわ」


若干美神の目に好奇心が浮いてきた。


反応的にも初めて行くのだろうと予測がついてきた。


「また初めてをあげるね……輝に」


「ごフッ!」


「どうしたの!」


また美神の小声のデレで輝は月までぶっ飛ぶ衝撃を体感した。


無意識なのか無意識では無いのか分からない。


仮に前者だとしても危険だし後者は注意が必要になる。


(急にデレるなよ……ビビるじゃねぇか)


ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・`)

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