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夜更かし時々早寝

一日がなんだかんだあり終わった。


6時間目が終わりスマホを開けゲームを始めだした。


またチャイムの音で起きるといういつもの事ながらのことをしている。


「ふぁぁぁあさぁやるか」


「やるかじゃないでしょ!授業中寝ている分際で」


後ろから教科書を丸めて頭を叩いてきた。


彼女は完全にキレている。


彼女自身ルールには忠実に生きているためしょうがない。


「厳しいなぁ、まぁ確かに寝てるのは悪いが」


話しかけてきた彼女の名は氷川美神。


完璧だが完璧と言われると拗ねる人だ。


しかしそのような事を言われてもスマホを触る手が止まらない。


多分耳が着いていないのだろう。


「ねぇ沙也希、ここどうするんだ?」


寧ろ無いものとするくらいの余裕がある。


そう言われると言われるがまま沙也希は来てくれた。


その間美神のイライラゲージは右肩上がりだ。


腕を組み無言の圧力を出している。


それでも気づかない輝は中々な人間だ。


ちなみに少し関係は無くなるがいつもなら一緒にいる浩史は昼休みに吐きすぎて早退での帰宅だ。


「そろそろ学んでくれ・・・だからなここをこうするとほら」


スマホを取り輝に見せるように見せた。


動きなどに無駄がない。


「やっぱりこのゲーム上手いな、やり込んでるだろ」


「説明聞けばわかるだろ」


「せっかちだから聞いてないんだが・・・」


「お前そういうところだぞ」


沙也希はため息混じりに言った。


そうこの橘輝は超がつくほどのせっかち。


ゲームのストーリーは飛ばすという邪の精神がある。


その事を聞いた美神は呆れた顔で


「話聞かないのはゲームでもなのね」


「あぁそうだよ、ちょっとせっかちなんだよ」


「お前のせっかちは大概だよ」


沙也希にツッコまれたが正論なので言い返せない。


また輝はゲームに意識を戻した。


ゲームやっている時は授業中には見せない顔だ。


とても真剣な面持ちをしている。


その横顔を美神はニヤニヤして見ている。


それに気づいた沙也希は空気を読み


「俺帰るわ、家帰ってやることあるし」


「何やるんだ?まぁ聞くのは野暮だと思うが」


「察しがいい友達がいて嬉しいとこ山の如しよ、じゃあな」


そう言うと鞄を持ち颯爽と教室から出た。


帰り際2人を見ると少し美神が近づいている。


予測は確信に変わってきているだろう。


(あれは確実に輝に脈アリだな)


そう確信ができる。


(まぁ俺は輝が付き合うのは良いけど面倒事に巻き込まれたら大変だな、友達として最大限助けるが)


後々のことを考えてみるが面倒事は避けられなさそうだ。


そう考えると少し面倒だが大事な友達なので無下にはできない。


一方その頃教室にて。


教室で美神は自らの席に座り体を落とし寝転がる感じでずっと輝のゲームしている姿を見つめている。


輝は肘を机につけながら真剣な面持ちをしてゲームに集中している。


今まで見た事のないくらい必死な顔なので少し嬉しさとかっこよさで目が釘付けだ。


輝が急に口を開けた。


美神の方には向かずゲームに集中しながらだが。


その一言は美神の背筋を凍らせた。


「良く飽きないな、俺の顔見るの米粒でもつているのか?」


バレてしまった。


さすがに安直すぎたし油断しすぎたのが運の尽きだ。


「え!う。うそ!バレてるの!」


急な不意打ちで顔を急速に赤く変えた。


何とか嘘をつこうとしてもバレた時の反応が圧倒的に焦りになっている。


「バレてるも何もずっと見つめられてたら分かるわ・・・俺にだって視感くらいあるわ」


「・・・」


グーの音も出ない。


言い逃れができない。


その時ひとつの逃げる手段ができた。


「そんなにやって楽しいものなの?」


「楽しいけど・・・気になるのか?」


そう言うとスマホを見せてくれた、かなり綺麗なオープンワールドゲームだ。


そうやった技は急速話題転換だ。


「でも容量結構喰うぞ」


「まぁ少しした疑問だから気にしないで」


「・・・まぁ良いか」


「・・・」


少しでも彼を知りたい。


多分広告で良く出てくるゲームだと瞬時で理解出来た。


(良いことがわかったわ・・・)


少し良いことがわかったのでニヤニヤしながら帰る用意をしだした。


「じゃあまたあしたね」


「おう、あれ地味に帰りの挨拶言ってくれたの初めてじゃね!」


「くぅー!」


少し気が緩みすぎていたようだ。


輝は1人孤独の教室で悶えていた。


(あんなことされたら・・・気になっちまうじゃん)


「はぁ・・・まぁ、うんまぁ・・・はぁ」


正直美神が何を思っているのかが全く分からないし見えないのが辛い。


そう思いながら頭を掻きゲームにもう一度意識を向けた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


美神宅にて。


美神は一人暮らしのため家はワンルームの小さな部屋だ。


小さな部屋にある美神にとっては少し大きすぎるベットにジャンプで入りスマホを開けた。


少し彼に近づけるためにゲームを入れて見ることにしたが


「何この容量!多!」


このゲームにかかる容量を見たがとてつもなく多い。


「うーん・・・入れてみるかなぁ」


一応美神に趣味という趣味はないしゲームなどは中々やらないので容量にはゆとりがあったがこのゲームを入れると容量が枯渇してしまう。


しかし彼に近づくために入れてみた。


「・・・楽しい」


初めて得た気持ちがある。


彼がハマるのは無理は無い。


とても楽しい、久しぶりのゲームだからかもしれない。


気づいたら朝になっていた。


自室でやっていたのもあり寝るのを忘れるくらいのめり込んでしまっていた。


日差しが来た時焦りと絶望感が一気に襲う。


罪悪感も後々に襲ってくる。


(しまった、あんなに輝の事を言ってたのに自分がなってしまった)


罪悪感が半端なくある。


しかし学校に行く時間まであと1時間。


完全なる終わりだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ふぁぁぁあ、あれ美神眠たそうだな・・・俺と同じく夜更かし組か?」


「そ、そんなわけないでしょ・・・勉強してたの」


「へぇー」


夜更かしを疑われた事を言われた時体がビクッとした。


図星なのでびくついてしまう。


元々優等生として生きていたので夜更かしなんてしていることがバレたら学校生活の終わりだ。


「ふぁぁぁあ、まぁ寝不足で頭痛くなったら言えよ、頭痛薬あるし」


「だから私・・・」


「目の隈見て何となくわかったんだよ・・・嘘なんてつかなくてもいいんだ」


この不器用ながら優しさにゲームしていて寝不足なんて言えば


(そんなことで寝不足か、優等生も堕ちたものだな)


そう言われれば自分の保身に関わる。


少し涙目になっていたのか輝が目に見えるように焦っている。


周りから輝に対しての暴言が飛んでくる。


「ちがっ!え!ちょっとまってて!美神行くぞ」


「え、え!えぇ!」


輝は美神をお姫様抱っこをし保健室へ走り出した。


「え!え、え、ちょっと私確かに夜更かしはしたけどした理由は・・・」


「よーし飛ぶか!」


「え!きゃぁぁぁ!」


階段の上から下に大ジャンプした。


美神はそのジャンプで寿命の縮む感覚を体感する。


しかしそれに恐怖しているとまた階段大ジャンプ。


その度に心臓が別の意味でドキドキする。


(この体力バカ・・・本当・・・バカ)


遂に保健室へ着いた。


美神は罪悪感と別の意味で死にかけたので心臓がヤバい。


「スミマセーン!居ますか!」


「はい・・・って!えぇ!」


「少し美神がしんどそうなので連れて行きました」


さすがに美神を未だにお姫様抱っこ状態なので保健室の先生もびっくりな様子だ。


美神もやっと現実に戻り急に動き出し輝の少し大きい腕という殻の中から出てきた。


「本当に!バカ!」


「えっ!へぶし!」


パチーン


無慈悲なビンタが華麗に舞った。


火力はとても高く体重移動からのビンタなので火力は折り紙つきだ。


叩かれたところを抑えるがすごくヒリヒリする。


めちゃくちゃ痛い。


(さすがに酷くないか・・・まぁ俺も悪いけど)


ビンタをし終えるとふらっとした様子でこのままだと倒れると理解出来た輝は美神をまた抱きかけた。


(え、えぇ!)


「やっぱり寝てろ・・ていうことで先生お願いします」


美神はもうまたビンタする体力もないだろう。


保健室の先生にされるがまま連れて行かれベッドに寝かされるだろう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ベットの布団にくるまりさっきまでの行動を冷静に考えてみた。


「・・・うぅ・・・バカ 本当に」


恥ずかしさが圧倒的に勝る。


あの痴態を公衆の面前で晒した恥ずかしさと少し気になる人にしてもらった嬉しさがある。


帰ったらお礼をしなくてはいけない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「なぁ輝その顔どうした?」


浩史が気になった様子で話しかけに来た。


でも顔にはっきり手形が残っているしさっきの場面に浩史は普通に居たのできっと察しはついているだろう。


「察しろ」


「あぁ、まぁかっこよかったぜ、お前もやれば惚れさせることできるじゃん、元の顔良いんだし」


「あっそうか、まぁ俺は彼女は作りたくは無いんでね」


「もったいねぇ」


そうこう見えても輝はイケメンの部類に分類されているのだ。


(まぁ実際あいつに屈辱与えた身だしこの傷に文句は言えねぇわ、謝らなくちゃ)


そう輝は自ら考えた。


後階段を全飛びしたせいで足が猛烈に痛い。


腕も若干痛いし最悪だ。


ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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