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お題シリーズ3

歴史の裏側 つきあい

作者: リィズ・ブランディシュカ



「もうあの国とのつきあいもこれで5年になりますね」

「ええ、昔はこんな事は予想できませんでした」


 私は、知り合いと話をしながら思いをはせる。


 数年前、魔術大国である我が国は小さな隣国と同盟を結んだ。


 なぜなら、敵対してもとても敵わないと思ったからだ。


 だって、どんなに小細工して内側から国を壊そうとしても、すぐ見破られるのだ。


 スパイを送っても、数時間後には送り返される。


 旅人の荷物に爆弾をまぎれこませても、数時間後には解体されて送り返される。


 悪評を流そうと思ったら、そうする前にその企みを暴露されていた。


 調査して証拠を集めたとかそういうなまぬるい感じではない。


 予知夢でも見たかという速度で対処されてしまった。


 恐ろしくなった我が国は、敵対し続ける事ができなくなってしまったのだ。


「いまだに不思議だが、一体どんな手を使って我が国の行動を予測していたのだろうな」

「まるで想像つきませんね」





「もうあの国とのつきあいもこれで5年になるな」

「ええ、昔はこんな事は予想できませんでしたよ」

「そうか、普通はそうだよな」


 もう、この国とあの国が敵対関係になる事はないだろうか。


 隣国の交流が本格化して数年、俺はほっとした。


 スパイを送り込んできたり、爆弾を送り込んできたり、色々してくれたが、全て対処する事が出来た。


 それもこれも、俺の特殊能力のおかげだな。


 なぜか死んだら過去に戻るという力があったから、その力をつかって、様々な事に対処してきたのだ。


 あの国の要人達は、さぞ不思議がっているだろう。


 しかし手の内をさらす馬鹿はいないさ。


 もうあと数年、国と国の関係がもっと強固になるまでは、この力が必要になるかもしれないのだから。


「魔石の輸出について話し合いをしなければなりませんね」

「魔術触媒の輸入もな。貿易担当の方は、毎日忙しいな」



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