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第9話 〜正義のヒーロー、ライトアライズ!! 後編 〜

「ここよ。」ガチャン。ライトアライズの本拠地についた。というか…「ここって…近所じゃん!!」レンが叫ぶ。「私もびっくりしたわよ。」ミクも呆れたような声で答える。私も驚いている。まーくんの家から徒歩1分でついた。「みんな。帰ったわよ。」「お帰りー。って誰だい。」中に入ると民家的な内装が広がっていた。出迎えてくれたのは青髪の男性だった。「カイト兄。すぐにみんなを集めて、会議よ。」「あ、あぁ。」男性が奥の扉を開ける。私たちはミクに連れられて家の奥へと進んだ。「何事よ?」茶髪の女性が驚いたように出てきた。奥からは黒髪の男性と金髪の男性が出てきた。「みんな席について!」「今度はなんの会議だ?」「あら、悪の組織生け捕りかしら?」少し悪い顔をした人達が席について話し始める。私たちは恐る恐る席に着いた。「え、えーっと…。」私は何を話せばいいかわからずレンに助けてという視線を送っていた。「私から説明するわ!」突如ミクが声を上げる。「まず。メンバー紹介から。この青い髪の人がカイト。」「龍氷カイトだよ。よろしくね。」とても穏やかな声をしている。「次にそこの茶髪の人はメイコ。」「華酒メイコよ〜。よろしく♪︎」なんだか都会のお姉さんって感じだ。「次にそこの黒髪の人がサバタ。」「サバタだ。」なんだか無愛想な人だなぁ。「最後にそこの金髪の人がクラウド。」「よろしく頼む。」なんだかクール!「さ、次はあんた達のばんよ。」咄嗟に振られて席を立つ。「心嬢リンって言います!こちらは弟のレンです。」勢いでレンのことまで紹介してしまった。「僕は小原聖尊。地球人です…」私たちは威圧あるライトアライズの人達を前にしてちじこまってしまっていた。「それで?ミク、どうしたのよ。」メイコがミクに尋ねる。「Dr.プランクトンの配下であるこいつらなんだけど…全くもって悪意がないのよ。」それを聞いて一同ポカーンというような表情をした。「待て待て!ミク、訳分からん」「サバタ落ち着いて。本人から話を聞いてちょうだい。」サバタが私の顔を睨みつける。「あーえっとー。地球が美しい星だから壊すのはもったいないなーって。」「そんなことあるか?お前ら改造されてんだろ?」「強化をしてもらっただけで、洗脳はされてないよー。」「これは信じていいのか?」しばらく私とサバタの言い合いが続いた。どうやら信用されてないらしい。レンもまーくんも黙ったままだ。「静粛に…」私とサバタの止まらない会話にミクが一声掛けた。「あなた達のことは大体わかったわ…。次は私たちのことを話すわね…」するとミクは呆れた表情から真剣な表情に切りかえた。「私とカイト兄とメイコ姉はね━━━」その話を聞いて私は驚いた。ミクたち3人は私とレンが住んでいた星の住人だったのだ。そしてそのことを話すとミクたちも驚いていた。どうやらミクたちはおじ様の人間改造計画を事前に知り、地球を破壊するという野望を阻止すべくライトアライズを結成させたようだ。おじ様は銀河一の科学力を持つと有名で、宇宙警察も手を焼いているらしい。誰も手を出せない存在であり、研究をする人も少なくはないという。「おじ様ってそんなすごい存在だったんだ〜。」「あんた感心してる場合?まぁあくまであんたたちはナイトメアの配下。地球を壊す気がなかろうが、私たちの敵なのは明白よ。」「まぁ君たちが害を与える存在ならば、僕達は全力で阻止するだけだよ。」「あたしがぶっ飛ばしてあげるから覚悟なさい!」ライトアライズのメンバーは、いかにも正義のヒーローという面々だった。私たちも地球を守側の存在として活動はしているのだが、やはりおじ様の考えは悪なのだろうか?地球を壊すことは反対だが、おじ様が悪い人とは思えなかった。「私たちはあんたちを観察対象とする。本当に地球を守りきれる力があるのか、影から見定めさせてもうらわね。」ミクはそういうと、帰っていいわよ、というように私たちを追い出した。最後まで雑な人だ。「急展開だな。」まーくんがボソッと言う。「とりあえずー家に戻りましょう?」私たちはゆっくりと歩き出した。


「…」破壊された家の玄関を見て私たちは沈黙した。どうしたものか。「直すか…」まーくんは念力を使って扉を持ち上げ、もとある位置に戻した。壊れた部分が自然とくっついていく。「そんな力もあったのね…」「なんかやろうと思ったら出来るようになった。」「そんな軽い感じで!?」「ある時からなんだか直感力が良くなったような気がするんだよなぁ。」まーくんの能力についてはまだ謎が多い。私は電撃、レンは炎とシンプルな能力なのに。超能力ってどれくらいのことができるのか…。「それにしてもライトアライズかぁ。俺たち以外にもあーいう組織がいるんだな。」レンが階段をのぼりながら呟く。「世の中何があるかわからないね。こんな超人的な力を持った人達がこの地区に密集してるなんて。」「私今すごく楽しいわ!だって、故郷じゃ考えられない生活だもの!」「あぁ。リンは退屈そうにしてたからね…」「今の生活は波乱万丈過ぎる。」私たちはそんな会話をしながらリビングで休憩した。ピッ。テレビをつけると、何やら物騒なニュースを報道していた。内容は、アパートでの立てこもり事件。今日で3日も経っているそうだ。なんでこんなことをするんだろう。「これは問題ね。今すぐ向かいましょう!」「おう!」「ゆっくりする時間がなーい!」私たちは窓から外にとび出た。


フラフラ。「ちょ、あんま暴れないでよ!」「んな事言われたって、怖い…」勢いよくとび出たのはいいが、まーくんが空を飛べないことを忘れていた。咄嗟に私の足にしがみついて来たようだけど…重い。「もっと安全運転でー。」「無茶言わないで!」「高いところ苦手なんだよー。」「克服しなさい!」「えぇ〜」全く。男なのに情けない…。しばらく飛んでると、騒ぎの現場が見えてきた。「すみませーん。」タタ。ドタ。私は警察の人に声をかけて着地をした。足元にいたまーくんが不時着した。忘れてた。「君たちは…」私たちのことがニュースになってからしばらく経っていたので驚く人間はいなかった。話を聞くと、少女が1人捕まっているらしい。下手なことをすると自分ごと爆破すると言っているそうだ。「厄介ね…。」犯人は手にリモコンを持っているらしい。それさえ奪えれば大丈夫なのだが…!「わかったわ!」私は全員に作戦を話し、すぐさま実行に移した。警察官が大声で呼びかける。気を引いているうちに、私とレンとまーくんで裏の窓の側まで飛んでいく。まさか犯人も空から人が来るとは思ってないだろう。予想的中。室内を見ると犯人はこちらに背を向けて待機していた。少女と目が合う。しっ。っとジェスチャーで伝えた。まーくんが人差し指を出す。フワッ。爆弾をゆっくり浮遊させてこちらの方へ持ってきた。ガシッとレンが掴み静かに退却する。「爆弾持ってきました!どこに捨てます?」警察はみんな驚いていて反応がなかった。「採掘現場とかに置いてきたら?一石二鳥じゃない?」まーくんの案を採用して、すぐに場所を移した。


「よしっと…。」私は爆弾を開拓途中の岩山に設置した。「離れましょう!」すぐに場所を離れ、警察官がいる場所に戻る。3人でグットポーズを見せると同時に警察官たちが一斉に室内に乗り込む。「あぁああああぁああ!!!」犯人の叫び声が聞こえたが何も起こらない。遠くで何かがボンッっと聞こえたくらいだ。すぐに少女は保護され、犯人は逮捕された。犯人の顔はキョトンとして一体何が起こったのか分からないというようなとぼけた表情だった。思わず笑ってしまう。「犯人もなんで爆発しないのか謎だっただろーなー!」まーくんが珍しく大声で笑ってる。レンも大爆笑だ。なんだか犯人が可哀想。ま、悪いことはするなってことね!その後は家でゆっくりと休むことにした、3人で上機嫌で家に向かう。


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「何とか上手く修めたみたいね…」「一件落着だね。あの子らのことは信用してもいんじゃないか?」「甘いわカイト兄!まだよ。まだ信用はできないわ!」Dr.プランクトンが率いるナイトメア軍の配下、十分に気をつけなければならない。宇宙の命運はライトアライズの働きにかかっているのだ。仲間たちを揃えさせることはリスクになるが、もう少し様子を見よう。「地球は…私たちが守る…!」

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