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第3話 〜人並み外れた地球人〜

ついにオールスターズ本編の始まりです。

どうぞお楽しみください。

地球を目指して宇宙空間を移動する。何気なく移動してるけど、普通に呼吸できるし、なんの装備もつけないで宇宙空間に入れるし、重力があるロイドプラネットでも空を飛べた。おじ様が改造してくれたからだろうけど、不思議な感覚だ。改造された感覚は無く、違和感もない。改造される前そのものの感覚なのに、超人的な行動をしている。おじ様の技術力は人知をはるかに超えるものだった。「ねぇリン。地球に着いたら味方になる地球人を探せって言われてるけど、見当はついてるの?」そうレンは質問を投げかけた。「大丈夫!おじ様からこれを渡されたから!」私はそう言ってレンにおじ様から持たされた道具を見せた。「何これ?」当然レンは理解していることはなく、私が1から説明することにした。「これはね━━」この道具は味方になると言われている地球人の位置を示してくれるものだ。近づけばその分強く反応する。その子はまだ幼い子供で、引きこもりの男の子のようだ。生まれつき魔力を体内に持っていて、超人的な力を扱えるらしい。その魔力を感知してレーダーに示すのがこの道具なのだ。「ほぇ〜。やっぱり爺ちゃんすごいなぁ〜。」レンは感心した様子で道具を見つめた。そんな話をしている間に地球の大気圏に到着した。グンッと体が引力に引き寄せられるのがわかる。ボワァァァァと体の周囲が燃えている感覚があるがちょっと温かい程度だ。おじ様が地球に入る際に害がないように特殊なメッキをしてくれた。「不思議な感覚だ!」レンが笑顔で私の顔を見る。「さぁ行くわよ!未知の惑星へ!」私も笑顔で地球へ突入した。


ヒューンドゴォン!大きな衝撃とともに地球の地表へ着地した。着地地点は『日本』という場所。この惑星には場所によって細かく地名が分けられているらしい。ロイドプラネットは惑星全体が1つの町だったため、沢山の区分けがある地球が物珍しく感じた。「なんだか静かで神秘的ね。」周囲を見渡すと沢山の木が立っていた。こんなに自然豊かな場所は見たことがない。地球全体がそうだが、海と呼ばれる青々とした水の巨大な集合体があり、美しさにおいては宇宙でもトップクラスだ。私が住んでいた惑星でも、ロイドプラネットでもこんなに美しい環境はなかったのだ。「リン!下の方に街が見えるよ!」レンが嬉しそうに指をさした。「行ってみましょう!」私たちは一目散に山を降りた。山の麓には人だかりができていた。何人かは登ってきている。「どうしよう。」私たちは一般の地球人に正体がバレてはいけないとおじ様から言われていたから地球人が近づいてきている状況に焦っていた。「なんだ?誰かいるぞ!」男の声が響く。まずいバレた。どうしようかと迷った末、私たちは正体がバレないように普通の人間のフリをすることにした。「君たち、一体ここで何をしてたんだい?」歳をとった男性が私たちに尋ねる。私はレンの目を見てから恐る恐る返答した。「あ、あの…私たち、道に迷ってしまって…」その返答に男性は首を傾げた。私まずいこと言ったかしら?不穏な空気をさらに悪化させるように奥にいた男性が声をあげた。「宇宙人だ!さっきの隕石の正体はそいつらだったんだよ!変な格好してるし、こ、殺されるぞ!!」え。私たちは咄嗟に危険を悟った。このままだと拘束されてしまうかもしれない。その男性の声に賛否両論の声が飛び交っている隙に私たちは走り出した。「逃げるよ!レン!」走り出したと同時に、地球人たちの叫び声が聞こえる。「逃げたぞ!追えぇぇぇ!!」ダッダッダッダッ!沢山の足音を後ろに私たちは無我夢中で走る。「リン!こっち!」レンの声につられて反射的に死角へ隠れる

山を降りた先は建物だらけで姿を隠すには丁度良かった。

「ちっ。逃がしたか…。まだ近くにいるはずだ!周囲を探すぞ!」地球人の声が近くで聞こえたが何とか足音は遠ざかっていった。「ふぅ…」一息ついて体の緊張を解した。「危なかったぁ。」レンはほっとしたように目を瞑って座り込んだ。地球に到着して初っ端から一波乱。この先上手くやっていけるか心配でしょうがない。ふとレーダーを見るがまだお目当ての地球人は遠い。私たちは休憩を済ませ、できるだけ怪しまれないように目的地に向かって歩き出した。


━━━━━━━━━━━━━━


「はぁ…」俺は今日も一日中パソコンと向き合っている。学校は通ってないが普通に生活していれば今は中学2年生、と言ったところか。小学生の前半までは普通に学生していたが、ある事件を境に俺は引きこもりになった。ショックが大きかったのだろうか。いや、それだけが理由じゃないのだろう。地球に住む人間にうんざりしていたのかもしれない。正直、俺は一般的な社会性を持っていないと思う。社会に合わせることはできても、それが本意ではない。自分の自由な世界に逃げたかったのかもしれない。まぁ、何を考えようが、俺の意思は変わらないと思う。このまま一生引き篭って、そのまま孤独死。俺にピッタリの人生じゃないか。そんなことを考えながらいつものように、東方Projectのゲームをやりこんでいた。あぁ俺の趣味だよ。幻想郷に行ってみたい。それが俺の夢でもあるのかもしれない。でもそんなことは叶わないのかな…「はぁ…」世間的にいえば完全に病んでるニート。どうしてこうなってしまったのか。フワッ。俺は右手で少し離れたコップを浮遊させ、自分の手に移動させた。その後冷蔵庫を遠隔操作で開き、ジュースを浮遊させてコップに注いだ。そう。俺は超能力が使える。生まれつきのものだ。物心着いた頃には周囲の物を浮かせることが出来ていた。勿論、この能力は人前で使ってはいけないと言われていて、それをしっかり守っていたのだ。しかし小学2年生のある時、事件が起こった。いや、起こしたのだ。女子のことを集団でいじめている男子がいたからいてもたってもいられず、超能力を使って怪我をさせてしまったのだ。勿論この力を見たことにより俺は恐れられた。いじめていた男子、先生や保護者、クラスメート、そして助けた女子にも…。俺はそれでも学校に行き続けた。家族が味方をしてくれていたのが大きのかもしれない。学校では嫌がらせも受けるようになったが先生は見て見ぬふり、正直うんざりしていた。でも自殺なんて考えはなかった。どの人間も馬鹿ばっかり。集団でいればなんとかなると思っている。そんな状況から追い打ちをかけるような事件が起こった。ある日の祝日。みんなでドライブに行こうという話が出たが、俺は断った。外出は嫌いだ。外の世界には興味が湧かない。それに例の件でそんな気分にもならなかった。母は少し悲しそうな目で笑って、留守番頼んだよ。とだけ言ってくれた。それが最後の言葉だった。帰りが遅い。その日の夜に警察が来て、俺は全てを理解した。故意的な事故だった。愉快犯。母も父も姉も、全員即死。それを聞いて俺は、気づくと笑っていた。俺の中の何かが千切れた。超能力を使って警察を外に追い出し、家中全ての窓とドアを遮断した。俺は、考えるのをやめた。

「はぁ…」何度目のため息だろう。人生何も面白くない。退屈だ。あの後親しい友人が家に来てくれたが全て無視した。事件を起こしたあとも、寄り添ってくれた友人はいたが、俺と関わることで不幸になると思ったから全て無視した。これで俺は完全な孤独になったのだ。過去のことを考えても無駄だ。今を楽しもう。俺は東方のbgmを聴いて心を癒した。ピンポーン。「!」俺は久しい音色に反射的に反応した。「…誰?」しばらくこの家には誰も来ていない。今頃になって来るやつなんていないと思っていた。一体誰だろう。あの頃の俺なら無視していただろうが、今俺は気になってしょうがなかった。恐る恐る階段を降りていく。「もしもーし!誰かいますかー?いるんでしょー出てきなさーい!」なんだか騒がしい声だ。「女の子の声…」検討もつかなかった。ゆっくりと玄関の扉を開ける。ガチャ。扉を開けると、そこには2人の変わった人間がたっていた。女の子と男の子。俺と同じくらいの歳だろうか?「あ!やっと出てくれた。遅いじゃない!」強気な声に少々仰け反る。「リン。初対面なのに当たり強すぎ。」隣にいた男の子は冷静だ。「あ、あの。どちら様ですか?」そんな質問に元気よく答えてきた。「私は心嬢リン!そしてこっちは弟のレン!あなたを探していたのよ!」リンとレン?なんだか2次元世界に居そうな姉弟だな。というか、俺を探してた?なんのことだか。俺は、人違いでは?と言おうとしたが、直後にリンが口を出してきた。「小原 聖尊!あなたの名前でしょ?」「はっ…?」なんで俺の名前を知っているんだ?ついていけない。訳の分からない人に本名を知られるまでになってしまったか。「とにかく!私たちはお客様よ!早くもてなしなさい!」俺は気持ちいいほどお嬢様気質な少女とその弟を家に入れた。いや、無理矢理はいられた。

いったいこれからどうなってしまうのか。「はぁ…」俺はまたため息をついた。

地球人との出会い、これからどのような展開になっていくのか、次回をお楽しみに!

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