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第1話 ~出会いと別れは突然に·····~

どうも作者です。オールスターズという物語の全てはここから始まりました。さて、この物語は私が幼い頃から想像していた自分なりの物語です。キャラクターの日常と戦闘を交えた独特な世界観の物語となっています。

どうぞ私の妄想物語にお付き合い下さい。

私は何のために生きているのだろう。ふと、その一言が頭に思い浮かんだ。私の邸は大体1000坪程度、お母様とお父様の財力なら買えないものは無いと言っていいほど、メイドや執事もいて邸内は常に完備されているし、美味しいお菓子もふかふかのベッドもある。文句のつけ所がない。と言いたいところだけど…。私は不満がある。起床就寝時刻は毎日同じ、食事を始める前にはなんか長いお話を聞かなければならないし、なんといっても稽古の時間が1番の苦痛だ。自由な時間はない。ピアノ、バレー、書道、華道、茶道、もっと他にも色々…。双子の弟のレンがいるけどお父様とお母様の言いつけで食事の時位しか顔を合わせることがない。レンもレンで色々と学問に関わることで大変みたい。そんな日が毎日続く…「はぁ…」思わずため息が出る。なにか、こんな毎日がガラリと変わるようなことはないのかな。私はピアノを弾く手を止め、ゆっくりと立ち上がった。「生活を変えるなら自分から動かないと!」そうして部屋のドアの前まで行こうとするが、勿論ピアノの教師が目を瞑りながら尋ねてくる。「リンさん?どこへ行くおつもりですか?」私は少し考えたあと、「トイレ。」と言って部屋を出ていった。なんだか凄く緊張する。何度も何度も抜け出そうとは思ったけど実際に抜け出したのは初めてだ。早速私はレンが勉強をしている部屋の前へと立ち止まった。今は教師がついているだろうか?もしいるとしたらめんどくさい事になる。私はドアに耳を立て、中の様子を確かめることにした。耳を澄ますと中からは訳の分からない言葉が複数聞こえてくる。学問の内容なのだろうけど私にはさっぱりだ。何とかしてレンと一緒に抜け出す方法はないのか考える。何となく邸内を見回す。そこで目に付いたのは非常用の警報装置だった。「そうだ!」私は悪いことをするという自覚を持ちながら目の前にあるボタンをゆっくりと力を込めて押した。ウィーーーン。ウィーーーン。すぐさまに警報が邸内に鳴り響く。そこら中のドアからメイドや執事達が飛び出してきた。それはレンのいる部屋も同様。私はどさくさに紛れてレンがいる部屋に入ることが出来た。「お姉ちゃん!?」レンが驚いた表情でこちらを見つめている。「ねぇレン。私と一緒にこの場所から抜け出さない?」私はニヤリという顔でレンを見つめた。レンは驚きを隠しきれていないその表情で「え?」「でも…」とモゴモゴ呟いている。私は呆れてレンの手を握った。そして一目散に部屋を出て廊下を走り抜けた。うわぁぁぁぁと叫ぶ声がすぐ後ろから聞こえる。右に曲がって左に曲がって、階段を駆け下りて…邸内が広いだけに廊下を移動することも一苦労だ。玄関はこの先だったはず!私はかつてない胸の膨らみを覚え、無我夢中で走り続けた。右に曲がったその時、ゴツン!なにか棒のようなものに衝突した。「いったァ…」私は頭を抑えながら恐る恐る上を見上げた。そこに立っていたのは、鋭い目付きをしたお父様とお母様だった。背筋が凍る。時が止まったようなその感覚は、しばらくの間続いた。「何のつもりだ?」お父様の低くて重圧のある声を聞いて我に返った。後ろを見るとレンが目を回して倒れている。「アハハ…」私は苦笑いをしながら2人の目を見つめた。「今すぐ部屋に戻りなさい!」私は慌てて返事をしながら部屋へ一目散に走っていった。「あ、レンのこと忘れて来ちゃった…」

まぁいいか。と思いながら私はベットの上に寝転ぶ。警報騒動のおかげてその日は特に稽古などもなく、自由な時間を過ごせた。と言っても部屋の中だけ出だけど…。変わったことといえば、夕食の時にレンもお父様もお母様もムスッとした雰囲気だったことだ。「はぁ…」私はまた大きくため息をついた。


次の日、朝7時。いつもと同じ時間に鐘が鳴り、メイド達が声を揃えて挨拶をする。「おはようございます。リンお嬢様。」即座に着替え、歯磨き、洗顔、ヘアセット、そしてお化粧。

全てメイドたちが済ませてくれる。はっきり言って鬱陶しい。それくらい自分で出来るのに。そう言えば今日はお客様が来られるとか…。私の大好きなパーティが開かれる日だ。「そうだ!」私は支度が終わったと同時に部屋を飛び出した。すると隣の部屋から執事の声が聞こえてくる。「レンお坊ちゃまの支度が整いました。」少し時間を開けてレンが顔を出した。まだムスッとしている。「レンおはよー!」私は明るく元気に声をかけたがレンからの返事はモゴモゴしていた。「全くお姉ちゃんのせいで僕までお仕置を喰らったじゃないか。大体お姉ちゃんはいつも変なことに━━」ひたすら文句を話しているレンをそっちのけにして私は階段を駆け下りた。玄関の前にはたくさんのメイド執事達が列を揃えて並んでいる。正面にはお父様とお母様がお迎えの準備をしていた。「おはようございます。お父様、お母様。」深くお辞儀をして2人に挨拶をする。おはよう。と返事が返ってきたが私は今日実行する作戦のことで頭がいっぱいで2人の顔を見るほど余裕がなかった。「ふふ。」全てが計画通りに行く。私はその自信があった。今日は数少ない一日中自由な時間を過ごせる日。レンと一緒に邸を抜け出すことも簡単だろう。そんなことを考えていると、後ろから小走りでレンが階段を駆け下りてきた。「おいてかないでよぉお姉ちゃん!」「ねぇレン!パーティが始まったらちょっと裏庭に来てちょうだい。」私はレンが喋るのに被せて周りに聞こえない程度の声で話した。

レンはなにか呆れたような迷ったような表情をしていたが首を縦に振ってくれた。「おはようございます。お父様、お母様。」レンが朝の挨拶を終えた為、2人でお客様を迎える準備をした。


ガチャ、「ようこそ。インディーゴース邸へ。」ドアが開くと同時にお父様とお母様が挨拶をする。扉の奥にはたくさんの人々が集まっていた。「御機嫌よう。Mr.ライト様、Mrs.ルイズ様。」入ってくる人全員がそう一言喋り、握手をしたりハグをしたりしている。少し時間が経つと邸内は多くの人々で賑わっていた。「レン。こっちへ来なさい!」私はレンの手を取り裏庭へと走っていった。小柄な体を利用してお客様たちの足の間をスルスルと抜けていく。「お姉ちゃ…危な━━」小さく途切れ途切れに聞こえるその声を完全に打ち消すような声が邸内に響く。「な、なんだあれ!」「おい…嘘だろ?」「キャーーーー!」「ワーーーー!!」一部の人々が空を指差しながら叫んでいる。突然邸内が賑やかさから騒がしさに変化した。私も恐る恐る窓から空を見上げた。すると、そこには巨大な赤い塊が降ってくるのが見えた。「え…?」

私はその時何が起こっているのか理解出来なかった。ただ、命が危ういという危険信号だけが身体中の隅々にまで行き渡るがわかった。「お、お姉ちゃん…あ、あれって…隕石…だよね…。」レンは尻もちをついてガタガタと震えている。世界が終わる━━その時は何の前触れもなく、突然訪れた。死ぬの?私の退屈な生活は、1つの隕石によって退屈のまま終わってしまう。今までの生活が走馬灯のように蘇る。私は咄嗟にレンを抱きしめた。「お姉ちゃん…!」泣きじゃくっているレンの声を最後に、周囲の音は今までに聞いたことの無い程の爆音によって無音と化した。


私は…生きているの?まだ意識がある。ゆっくりと目を開いてみると、目を疑う光景が広がっていた。「っ…!」言葉が出なかった。そこにあったのは粉々に砕けた惑星、まだ破片が赤く燃えている。私はしばらく放心状態に陥った。今まで住んでいた自分の星が、一瞬にして粉々になってしまったのだ。ふと、疑問に思う。なんで私は生きているんだろう?「レンは!?」咄嗟にレンの安否を確認するために周囲を見回した。すると、透明な球体の中で倒れているレンの姿が見えた。「レン!!」とりあえず一安心。よく見ると自分の周囲にも同じような透明な膜がはられていた。ゆっくりとレンの方へよる。「レン!聞こえる?起きて!」何回か声をかけると、レンはうなりながらゆっくりと目を開けた。「お姉…ちゃん?え?どーなってるの!?」レンも今に状況に混乱しているようだ。「なんでか分からないけど、私たちだけ助かったみたい。」

「おかしいよ!ここは宇宙空間でしょ?それに隕石がぶつかったのに…奇跡にも程があるよ!」「そんなこと言ったって生きてるものは生きてるんだから。」少しの間私たちは今の状況について言い合いながら時を過ごした。それでも埒が明かないためとりあえず周囲の状況を確認した。私は近くにあった別の惑星に目をつけた。「ねぇレン。あの星に行ってみましょ!」私の提案に口をぽかんと開けて呆然しているレンの顔が見える。「お姉ちゃん…。あそこの惑星はね…ものすごく遠くにあるんだよ。巨大な星だからここからでも普通の大きさに見える━━」「そんなの行ってみないと分からないわ!」私はレンの話の途中で思い切って目標の惑星に向かって飛び出した。ヒュン!すると、物凄いスピードで直進に進んでいく。私が進んでいると言うよりはこの透明な球体が移動しているようだ。すぐ後ろにレンもついてきている。気づけば目標の惑星は先程の数十倍程の大きさになっており、今にもぶつかりそうな勢いだった。「キャーーーー!」ドゴォン!

激しい衝突と共に、あたりは静けさを取り戻す。「もう…何がなんだか…」隣にはクタクタになったレンが小言を言っている。「ここは…?」周囲を見回すとたくさんの建物と人々が集まっていた。なんだなんだと私たちのことを見てくる。

気づけば体の周りの膜は消えていた。未知の惑星。目の前に映る異星人。私は恐怖心と共に少しの興奮を覚えた。「お姉ちゃん…こ、怖いよぉ…」レンがしがみつく。どうしよう。と思ったその時、「やぁやぁ、どうしたんだい?急に宇宙から現れて。」体の大きい髭の生やしたおじさんが不気味な笑みを浮かべながら歩み寄ってきた。「私の名はDr.プランクトン。君たちを保護しにやってきた。」これが、私たちの人生を大きく変える出会いなのかもしれない。私は一切疑うことをせず、快く受け入れた。「レン行くわよ。なんだか面白いことが起こりそうだわ!」「お姉ちゃんの感覚どうかしてるよ…」そう言いながらも渋々ついてくるレン。一体この先に何が待っているのだろうか。

ここまでお読みいただきありがとうございます。一体リン達はどうなってしまうのでしょうか?急な展開に追いつけていない人もいるかもしれませんが、あくまでこれは序章雰囲気だけでも掴んで頂けたらなと思います。では、次回もお楽しみに。

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