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【第2巻発売中】引きこもりVTuberは伝えたい  作者: めぐすり
第六章ーThis is my life, This is my story.ー
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【閑話】聖アリスさんデー記念配信①

バレンタインデーの特別更新のときの閑話ですね。

全五話ありました。

これとあと一話つまり今週でなろうでの転載も終わりです。

転載と言いながら実はカクヨム版とところどころ修正して読みやすくしているので、なろう版の方が正しかったりしますが。

桜色セツナ:「さて聖アリスさんデー開幕です! 皆様も待ち望んでいたことでしょう。この二月十四日の記念日を!」


リズ姉:「ちょっとセツナちゃん! 配信開始の開口一番から暴走しないで! まさかサムネイルに書いているバレンタインデー配信の文字が見えない!?」


桜色セツナ:「……バレンタインデーなんてもう古い。廃れてしまった告白文化。義理チョコ、友チョコ、果ては自分用のご褒美チョコ。全てはお菓子会社の陰謀。……愛する人と過ごす日とはなんのこと? 聖ヴァレンティヌス様とはだれですか? もう聖アリスさんデーでいいはずです」


リズ姉:「いいわけあるかぁー! このアリスちゃん至上主義者め!」


桜色セツナ:「そんなわけで本日はバレンタインデー! バレンタインといえばチョコレート! チョコレートといえばアリスさん! 聖アリスさんデーの開幕です!」


:ハッピーバレンタ……あれ?

:聖アリスさんデーwww

:冒頭から書き換えられた

:相変わらず安心と安定のセツにゃん

:いきなりバレンタインの闇に切り込むスタイルw

:もう聖アリスさんデーでいいな

:聖アリスとか本当に存在しそうなのが草


黄楓ヴァニラ:「さすが三期生……挨拶すらすっ飛ばして、いきなりトップギアなのね」


リズ姉:「配信開始前からすでに呑んだくれスタートで、一切破綻なく何時間も呑み配信を続ける二期生に言われたくないです。そして、そこの真剣にオーブンを覗き込んでいるアリスちゃん。セツナちゃんが暴走しているから、なにか言ってあげて」


真宵アリス:「……ん、セツにゃん気が済んだ?」


桜色セツナ:「はい!」


真宵アリス:「ならよし」


黄楓ヴァニラ:「……それでいいんだ」


リズ姉:「アリスちゃんのスルースキルが高まりすぎてる。一年前は必死にツッコミを入れていたのに」


:おまいうw

:二期生は連日呑み続けて十次会配信とかするから

:真剣にオーブンを覗き込む真宵アリスw

:今日の公式配信の前編はお料理回か

:お菓子作りというか手作りチョコ回な

:それでミサきちではなくヴァニラか

:ヴァニラはパティシエだから

:アリスとセツにゃんは熟練の夫婦感が漂ってる

:アリス良妻感よ


真宵アリス:「皆様おはようございます。今日は朝から仕込みでやる気はまったり。お仕事モードというよりお料理モード起動中。バレンタインに叛逆するために事務所のキッチンスタジオで、ローストビーフとなぜかチャーシューを仕込んでいた調理型駄メイドロボ真宵アリスです」


桜色セツナ:「皆様おはようございます。もうすぐ桜が咲きますね。桜と雪は私の季節。最近アリスさんに料理を習い、本日はチョコレート作りのアシスタントを務めさせていただく桜色セツナです」


リズ姉:「皆様おはようございます。今年の公式配信出演時間が今のところトップになってしまっているみんなのお姉さんリズ姉です。トップは嬉しいけど私だけ暇人疑惑?」


黄楓ヴァニラ:「皆様おはようございます。……この挨拶を二期生の配信ですると『酔っ払って今起きたのか?』とか『まず水分取れ』のコメントが殺到したのよね。あとリズ姉はワーカーホリックなだけだから」


リズ姉:「ははは……呼ばれるとつい出ちゃって」


:バレンタインに反逆w

:チャーシューはたぶんカレンのリクエストだな

:未成年なのに斜め上に女子力高くて毎度料理回を任される真宵アリス

:セツにゃんの季節!?

:アリスに料理習っているのか

:リズ姉は色々なところに呼ばれているからな

:どの話題でも誰と組んでも回せる安定剤だから

:草

:二期生は常に酔い潰れているイメージw


真宵アリス:「リズ姉が少しお疲れ気味なので、今日は進行を丸投げせずに私が進めますね。実は今日の配信は時間に余裕がない。手作りチョコを大量生産する予定だから。果たして後半のディナーに間に合うのか」


桜色セツナ:「事務所スタッフに配る分もこの配信中に作りますからね。手早く進めないといけないので、ふざけている時間がありません」


リズ姉:「それなのに開口一番にやらかしたのね。いや……だから最初に勢いつけたのか」


黄楓ヴァニラ:「二期生ならふざけ倒すところなのに三期生偉い」


真宵アリス:「それではシンプルイズベスト。たぶん一番簡単で一番美味しい生チョコトリュフを作っていきます。……がここで最初に注意事項があります」


桜色セツナ:「注意事項ですか?」


真宵アリス:「うん。誤解されがちだけど、加工したチョコレートは保存に向きません。時間が経つとすぐに劣化して美味しくなくなります。実は溶かしたてが一番美味しい。手作りチョコは作っている最中こそが、チョコレートを一番美味しくいただけるのです」


桜色セツナ:「そうなのですか!?」


真宵アリス:「ファットブルーム現象と言ってね。一度温度を上げて溶かすと、チョコレートに含まれるカカオバター、つまり油分が分離して劣化を始めるの。だから手作りする場合は市販の板チョコではなく調理用チョコレートを使うし、急激に温度が上がりすぎないように湯煎でゆっくり溶かす。直火は絶対だめ。ハート型チョコとかはテンパリングも必要だし、実は美味しく作ろうと思うと難易度が高い」


桜色セツナ:「チョコレートって難しいんですね。お店で手軽に買えるからもっと簡単なモノかと思ってました」


真宵アリス:「大手メーカー品は徹底した温度調整と品質管理で大量生産して、色々な添加物も入れているからね。それでも夏場とか、一度溶けたモノを冷蔵庫に入れたりすると表面が真っ白になるでしょ。アレがファットブルーム現象。チョコの劣化の証。食べると口溶けが悪い」


桜色セツナ:「ありますね。勉強になります」


リズ姉:「……流れるようにお菓子教室が始まった」


黄楓ヴァニラ:「口を挟む必要がないから、私は準備しておくね」


:今日は真面目な真宵アリスだ

:料理回は真面目だからな

:食べ物でふざけないから

:セツにゃんも切り替え早い

:生チョコトリュフか

:注意事項?

:ふぁっとぶるーむ現象

:へぇ〜

:チョコは溶かしたてが一番美味しいのか

:だから手作りチョコはあまり美味しくないイメージなのね

:夏場あるある


お読みいただきありがとうございます。


毎日1話 朝7時頃更新です。

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