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【第二話】━━ 確かにこれは邪神。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 気が付くと高所にいた。

 いや、ちがう。自分の背が高いんだ。

 これを背が高い、の一言で言い表していいのかわからないけど。

 とにかく背が高い。雲よりも背が高い。

 なにが一体どうなって? と思いとりあえず自分の手を見る。

 真っ黒だ。真っ黒な手が見える。両手とも真っ黒だ。さすが邪神だ。邪神だから真っ黒な手なんだ。

 と、そこまではまだいい。

 私の視界に左右の両手以外にも黒い手が見える。

 上下左右の視界の端に見える。

 すべて合わせて計六本の腕が見える。

 動かそうとお思えば、一応自分の意思で動かせるけど、今まで六本も腕がなかったから混乱する。

 その右の上の手じゃなくて、右の真ん中の手を動かしたい、ということが度々起きている。

 しかも、手には各々物騒な武器を持っている。

 剣を二本に、槍に、こん棒に、杖や盾まで。もちろんそれらも規格外にでっかい。

 とりあえず物騒だったので、一つずつ手放してみる。

 手放すと武器やら盾やらは、自由落下して落ちていく。

 そして、落ちた瞬間、大地を揺らす。

 下を見ると森がえぐれ土煙を上げ、大地が壊滅的な被害を受けている。

 そんなことよりも下を見て驚いたことがある。

 なんと、私、足がない!

 下半身はヘビだった。

 ただそれでなんとなくだけど今の自分の全身像が見えてきた。

 下半身が蛇で上半身は腕六本の真っ黒な人間だ。しかも、超強大ときた。

 で、だ。問題が一つある。

 蛇の下半身でどうやって動けと。

 なんかこう、くねくねして動くのは知ってるけど、それをいきなり実践しろと言われましても、困ります。ああ、困ります。

 そもそも六本ある腕だけで頭がこんがらがっているのに、ヘビの下半身などと言われまして、ああ、困ります。

 しかも、背中になんか輪っかを背負ってるし、その輪っか、なんか回ってるし、すんごい気になるし。

 足を動かすつもりでヘビの下半身を動かすと、遠くの方で蛇の尾っぽが動く。

 それが山に当たって、山を跡形もなく吹き飛ばした。

 辺り一面に土砂が舞い、様々な物が天に吹き飛び、それが雨のように大地に降り注いだ。

 もう天災と変わらないようなものだ。これは。

 いるだけで大迷惑な存在だ。

 確かにこれは邪神だわ。

 ただ、わかってほしい。自分でもこの体をうまく動かせてないだけで、こんな破壊的な行為をしたいわけじゃない。

 あの山に人とか住んでなかったかどうか、そんなことももう確かめることすらできない。

 そもそも今、自分がいる場所はおそらくかなり深い森なんだけど、それが芝生と変わらないような感覚になってるのよね。

 動くに動けないし、どうしよう、どうにかして動けるようにならないとなんも始まらない。

 邪神が餓死するのかわからないけど、この場にずっととどまっておくわけにもいかない。

 この体になってしまった以上、この体で生きていくしかない。

 色々と迷った挙句、とりあえず周りに影響がなさそうな背伸びをしてみる。

 体が上がり初め…… 上がり…… 上がって…… あー、宇宙だ。星が奇麗……

 宇宙にまで達してしまった。どんだけでかいんだ、この体。いや、体が蛇だからか? 背伸びをするとこんなことになるのね。

 あれ、そういえば大気圏どうのこうので、ものすごく熱くなるって聞いたことがある気がするけど、まるで気にならないし、宇宙に出ても息苦しくもない。

 さすが邪神だわ。

 宇宙の神秘をとりあえず堪能できたので、ゆっくりと身をかがめていく。

 蛇の下半身を器用にどぐろを勝手に巻いていく。

 少しづつではあるけど、この体の動かし方がわかってきた。

 あんまり深く考えずに動けばいい。それで体が慣れているのか思い通りに動いてくれるみたい。

 変に意識してしまうと動き方がぎこちなくなっちゃう。

 で、地上に戻って来ると私の周りを光り輝く何かが舞っていた。

 なんだろうと、思っているとその小さな光り輝く羽虫のようなものが更に光輝いた。

 そして小さな、私から見れば小さな、爆発が起きる。

 よく見ると小さな光り輝く針のようなものをその光輝く羽虫が私に向かい投げてきている。

 その針は私に当たると爆発を起こすんだけど、痛くもかゆくもない。

 その爆発の起きた個所を確認するけど、もちろん傷一つない。

 にしても、この光羽虫はなに、と思って振り払おうとしてたところで、ぎりぎり気づく。

 私がこれだけでっかいだけで他の生物やなんかは普通の大きさのはずだ、と。

 だとしたら羽虫に見えるこれらは……

 羽虫に注力してみると、視界が次第に拡大されていく。

 それは羽虫ではなく、羽の生えた人型だった。言ってしまえば天使だった。

 そうなってくると話はまた変わる。

 天使相手に振り払ったらダメでしょう、と。

 まあね、今の私は邪神だからね。天使が攻撃してくるのは当たり前なのかもしれない。

 けど、こっちには戦闘の意志はないんだよ。

 幸い向こうの攻撃は痛くもかゆくもないので、どうにかコンタクトを取れないかしら?

 こちらに戦闘の意思がないって伝われば、平和な邪神ライフが送れたりしないかしら?





 万が一、いや、千が一、百が一……

 十が一、誤字脱字があればご指摘ください。

 指摘して頂ければ幸いです。

 少なくとも私は大変助かります。


 もし気に入ってくれた人がいたら、こっちも読んで読んで読んで読んで読んで読んで読んで!!


 ただし、こっちは地獄の文字数と無駄な設定語りが待ってます。

 しかも、山場どころか起承転結もない、お話が淡々と続くお話です。

 またかなりスロースターとなお話でもあるので気長に、時間がある時にでも読んでやってください。


 ちゅ、忠告はしたからな!

(でも、読んで読んで読んで読んで読んで読んで読んで読んで!! ついでに気に入ったら評価もブクマもして!!感想もついでに書いてけよ!!)


「学院の魔女の日常的非日常」

https://ncode.syosetu.com/n1308hj/





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