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【揺花草子。】(日刊版:2023年)  作者: 篠木雪平
2023年01月
31/363

【揺花草子。】[#4022] 運命の子。

Bさん「昨日の話ではビーすけと黒玉王子が

    実は生き別れの兄弟だと言う事実を明らかにしたよ。」

Aさん「いや勝手な妄想を事実だと言い張るのやめて?」

Cさん「公式にない CP は否定するタイプかしら。」

Aさん「そう言う話じゃないですから!!!

    そう言う地雷じみた話じゃなくてですね!!!」

Bさん「ま、ぼくらもそこらへん節度のあるオタクですから

    脳内設定を他人に強要しようと言うわけではない。」

Aさん「節度のあるオタクで良かったよ。」

Cさん「何かにつけ掛け算しがちの人もいるからね。」

Aさん「え、それは自己批判ですか?」

Bさん「ともかく、ビーすけと黒玉王子が兄弟だと言う説。

    見た感じ年の頃も近いようだし、

    生き別れの双子と言う可能性もあるんじゃないかな。」

Aさん「あるかなあ?

    だってビーすけは黒くないじゃない?」

Cさん「黒いのはむしろ後天的にそうしているのかも知れないじゃない。

    何回か前にも言ったけども、我々はビーすけたちの一族と

    黒玉一族はもとはひとつであったのではないかと考えているわ。

    黒玉一族の通過儀礼として身体を真っ黒に染めると言う儀式が

    あるのかも知れないじゃない。」

Aさん「うーん・・・ありますかね・・・?」

Bさん「ぼくが考えるストーリーはこうだよ。

    ある日、黒玉王の側室の1人が懐妊した。

    後々の後継者争いの種になると考えた側近たちは

    女子が生まれれば育て、男子が生まれれば

    由比ヶ浜に沈めると言う決定をした。」

Aさん「由比ヶ浜に沈めるのは完全に静御前だね。」

Cさん「しかして生まれてみれば、何と双子。

    これには側近たち一同も狼狽したわ。

    何しろ1人は男子、もう1人は女子だったのだから。」

Aさん「えっ・・・えっ? 男子と・・・女子?」

Bさん「目の前で嬰児を奪われ激しく取り乱す母親。

    何とか命だけは助けて欲しいと強く懇願する。

    我が子を思う母親の気持ちを痛感し不憫に思った側近は、

    将来まかり間違って出会ったとしても

    決して自分が母親だとは名乗らぬ事を条件に

    即海に沈める事をやめ、国境近くの森に捨てる事にした。」

Aさん「おぉ・・・?」

Cさん「生まれたばかりの赤子が森の中で生きられるはずもないわ。

    十中八九獣の餌食になってしまう事だろうけれども、

    運が良ければ生き延びて誰かに拾われ育てられるかも知れない。

    王より給わる男子殺害の厳命と泣いて懇願する母親の間で

    板挟みになった側近としてはギリギリの選択よ。」

Aさん「うーむ・・・。」

Bさん「しかして、その男子は当時から対立していた

    ビーだま一族の若者に拾われた。

    その若者には既に年端もいかぬ1人の子がおり、

    妻は2人目の子の臨月を迎えていたけれども、

    男は不思議な運命を感じその子を自分の子として育てる事にした。

    そうしてその子にビーすけと名付け、その数日後に生まれた

    2人目の実子ビーゴローとは双子として育てる事になった。」

Aさん「んんっ・・・!!!」

Cさん「同じ血を分けた兄弟が敵方にいると言う事実は

    恐らく母親は知る由もなかったでしょう。

    でもある日行方不明になった王子が

    敵方の少年と協力して無事に帰還した。

    そしてその少年の姿を見た瞬間に彼女はきっと理解したはずよ。

    その少年こそが運命に翻弄された我が子だと言う事を。

    そしてその事を決して明かしてはならない辛さも。」

Aさん「えぇー・・・。」


Bさん「その時の母親の気持ちを考えると

    たいへん胸に迫るものがあるよね・・・。」

Aさん「勝手なストーリーを勝手に作って

    勝手に感極まってるけど?」


 夏コミとかに出ますか?

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