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【揺花草子。】(日刊版:2023年)  作者: 篠木雪平
2023年01月
30/363

【揺花草子。】[#4021] 運命の悪戯。

Bさん「昨日は黒玉王子の単騎での3兄弟追走が

    むしろ黒玉軍の狙い通りだったと言う話をしたよね。」

Aさん「いやー・・・あまりにも辛い見方だと思うわー・・・。」

Cさん「そうは言うけど、これはまあ乱世の習いと言うものよ。

    もちろん王子の廃嫡を誰が望んだのかによって

    色んな見方もできるでしょうけどね。」

Aさん「んん・・・。」

Cさん「でもお話の中で言及されていた『黒玉王の屋敷』と言うものが

    本拠と言うわけではなく領内にいくつもある

    館のひとつに過ぎないと言う考えは大いに可能性があると思うわ。

    そして作中に登場した黒玉王子がその家の子だと言う事も。」

Aさん「そうですかね・・・?」

Bさん「さらに言えば、王子は自分の立ち位置を分かっていたのかも知れないよ。

    一帯に覇を唱える黒玉王の子とは言えども、所詮は妾の子。

    王国・王家内での地位も決して高いとは言えない。

    でも1人で敵対するビーだま軍の幹部を捕らえ討ち取る事が出来れば

    その立場だって変わるかも知れないよね。」

Aさん「んっ・・・!」

Cさん「そんな王子の功名心が仇となりこの度の事態となった。

    しかし王子の存在を疎ましく思っていた兄たちにとっては

    むしろ望ましい展開だったかも知れないわ。

    だからこそ、ビーすけと王子の間に変に友情が芽生えて

    お互いの協力で危機を乗り越え、2人とも無事帰還してしまったのは

    黒玉軍にとってはある意味誤算だった。」

Aさん「誤算・・・。」

Bさん「王子はこの度の行軍のさなかで討死した事になった。

    でも生きて帰って来た。

    ならば、その誤報を正しいものにしてしまおうと言う

    企みが起こる事も十分にあり得る。」

Aさん「おぉっ・・・そ・それはつまり、

    事故と見せかけて王子を殺害しようと?」

Cさん「それが王自身の企みだったのか、

    正統後継者たる第一王子、あるいはそれに近い人物の企みだったのかは

    作中からは読み取れないわ。

    けれどもそれはつまり、可能性がないとも言い切れないと言う事よね。」

Aさん「それは・・・そうですが・・・。」


Bさん「なんならビーすけと黒玉王子が

    実は生き別れの兄弟説まであると

    ぼくらは思っているわけだよ。」

Aさん「黒玉王の落胤って事!!???」


 それはまただいぶ込み入って来たな。

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