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【揺花草子。】(日刊版:2023年)  作者: 篠木雪平
2023年05月
130/363

【揺花草子。】[#4122] 自由枠。

Bさん「アゼルバイジャンGPで導入されたスプリントのフォーマットは

    賛否両論って感じがしますね。」

Aさん「あぁ・・・確かにそうだね。

    全般的には批判的な意見のほうが多いかな?」

Cさん「それは単純にポジティブな意見が

    耳に届きづらいって言うだけだとは思うけどね。」

Aさん「まあそう言うバイアスはあり得るかもです。」

Bさん「改めてまとめると、

    金曜日は午前にフリープラクティス、午後に決勝レースの予選。

    土曜日は午前にスプリントシュートアウト、午後にスプリント。

    そして日曜日は金曜午後の予選結果にのっとった決勝レースと。」

Aさん「だね。

    そのうち土曜日の一連のセッションが批判の物種になってるんだよね。」

Cさん「土曜日の午前セッションは厳密には

    『F1 スプリントシュートアウト』と名付けられてて、

    午後が『F1 スプリント』ね。」

Aさん「そうですね。」

Bさん「この土曜日のセッションは金・日とは直接関係がないから

    決勝を考えずにアグレッシブに戦えますと言う触れ込みだけど、

    言ってもチャンピオンシップのポイントが加算されると言う点では

    シーズン全体の流れでは無視できないものであるのは

    間違いないよね。」

Aさん「それは、もちろんそうなんじゃない?」

Cさん「何を当たり前な事をみたいな感じで言ってるけど、

    これは存外大きな問題よ。

    特に記録と言う点ではね。」

Aさん「記録。」

Bさん「例えばね、今シーズンはスプリントが行われるグランプリは

    まだ5戦あるわけだよね。

    次にスプリントが行われるのは第10戦オーストリア GP です。」

Aさん「おぉ。レッドブルの地元。」

Cさん「で、まかり間違って、と言ってしまうとアレかもだけど、

    例えば角田選手が奇跡的なアレが発生して

    そのオーストリアのスプリントレースで勝利したとするわ。」

Aさん「おぉ!」

Bさん「そしたらこれは、角田選手にとって F1 キャリア初勝利と

    言って良いものになるの?

    それともスプリントと本戦は別だからグランプリウィナーとは

    みなされないの?」

Aさん「おぉ・・・それは・・・どうなのかな・・・。」

Cさん「その後も角田選手がスプリントだけで無類の強さを見せたとして、

    残るスプリントを全勝したとする。

    そして日曜日の本戦では特に勝利なし、と。」

Aさん「お・おぉ。それはそれで極端ですが。」

Bさん「こう言った場合角田選手の2023年の記録は

    シーズン5勝と言えるのかどうなのか。」

Aさん「それもまた・・・難しい問題かも知れないね・・・。」

Cさん「そこらへんの扱いが、

    まあ私たちが聞き及んでないだけかも知れないけど、

    なんか曖昧な気がするのよね。

    特に記録として数字で残る部分にどう関わって来るかは

    とっても重要な話だもの。」

Aさん「まあ・・・確かに・・・。

    たぶんそこらへんも何らかの文書に当たれば

    しっかり決まってはいるとは思いますけど、

    何にせよあまり深く取り上げられてる感じはしませんね。」

Bさん「でしょ? 記録の上でどう扱われるかってのは

    選手の将来をも左右するとても大切な要素だから

    ぞんざいに扱われて良いものではないはずなんだよね。」

Aさん「だろうねえ。」


Bさん「もしそんなぞんざいな扱いでも良いやってんなら

    じゃあぼくを乗せてくれよって話になっちゃうもん。」

Aさん「いやそうはならないだろ?」


 虎視眈々とシートを狙っている。

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