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【揺花草子。】(日刊版:2023年)  作者: 篠木雪平
2023年01月
12/363

【揺花草子。】[#4003] たぶん純金ではない。

Bさん「金の延べ棒ってあるじゃないですか。」

Aさん「ん、まあ。あるね。」

Cさん「いやないでしょ?

    阿部さんは銀の硬貨でさえ入手に汲々とするでしょ?」

Aさん「いやぼくが所有してるかどうかと言う話じゃないですよね?

    あとそもそも50円玉や100円玉さえ手に入れられない

    暮らし向きじゃないですが?」

Bさん「ちなみにぼくらは日常的に完全に電子マネー払いに移行しているので

    現金を触る機会は月に何度もありません。」

Aさん「お・おぉ・・・そうなんだ?」

Cさん「だからついついお財布の取り扱いが雑になりがちよね。

    阿部さんがバックヤードのロッカーでブリジットのお財布から

    1万円札を何枚かちょろまかしたとしても

    しばらく気付かないかも知れないわ。」

Aさん「そんな事はしませんけども!!!

    人の事泥棒呼ばわりとか例え話としても酷すぎじゃないですか!!?」

Bさん「ま、ともかく金の延べ棒です。

    あくまで一般論と言うかイメージだけど、

    角材やレンガブロックみたいな直方体ではなくって、

    切り口が台形の立方体になっていますよね。」

Aさん「確かに、そう言うイメージあるね。」

Cさん「数学的には四角錐台と言う形になるわね。」

Aさん「なるほど。」

Bさん「でもああ言う形でああ言う大きさの金塊って

    かなりの重さになるみたい。

    一般的に取引されている金のインゴットは

    数 g から 1kg くらいまでの形になるみたい。

    その 1kg で今どきのスマホより2回りくらい小さいくらいの

    サイズ感だそうだよ。

    そしてこれは棒と言うよりカードと言う表現のほうが適切かも。」

Aさん「金は比重が重いんだもんね。」

Cさん「国庫や銀行、図抜けた富裕層とか向けに取引されるサイズとして

    ラージバーって言うのがあって、それが 12.5kg の金塊ですって。

    これは長さが 25cm くらいだそうだから、

    一般的にイメージされる金の延べ棒ってこれじゃないかしら。」

Aさん「なるほどなるほど。」

Bさん「で、これは阿部さんも知っている事じゃないかと思うけど、

    金って言うのはとても柔らかい金属。

    鉄製のハンマーでガイーンぶっ叩けばベッコリ凹むと言われるよ。」

Aさん「あぁ、うん。そう言う話だね。」

Cさん「引っ張ったときに千切れずに長く延ばせる『延性』、

    叩くなどして薄く広げられる『展性』と言う2つの特性を

    合わせて『展延性』と呼ぶの。

    異世界ものには大して興味ないんだけど。」

Aさん「その転生ではないですよね?」

Bさん「そしてこの展性・延性いずれにおいても金は他の金属よりも

    非常に優れている事で知られています。

    1g の金を 3km くらいまで延ばせると言うし、

    薄く広げれば畳1畳くらいの大きさまで延ばせると言うよ。」

Aさん「そう言う話も良く聞くね。」


Bさん「となると、金の延べ棒が1本もあれば

    黄金聖衣12体一式を

    作れそうな気がするよね。」

Aさん「だとしたら意外と低コストじゃない?」


 工賃や技術料がすごいと思うよ。

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