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昼休み
俺は一ノ瀬に案内されるままに一ノ瀬の後ろをついて行った。
「い、一ノ瀬さん。どこへ行くの?」
俺は一ノ瀬の後ろを長い間ついていた。
その結果、生徒が誰もいないような場所まで連れていかれていた。
俺は「どこに案内されているのか?」と言う疑問と同時に「一体、どこまで行くんだ・・・」と言う不安に襲われそうになりそうだったが・・・・・
「ふふっ、あと少しだから頑張って!」
そんな不安と疑問の気持ちが混沌していた俺に対して一ノ瀬はまるで天使のような可愛い笑顔で俺を励ましてくれた。
「あぁ~今日も一ノ瀬さんは可愛いな~」
一ノ瀬の可愛い笑顔を見れた俺は一気に不安などが飛び、天国へ行ってしまうような感覚になりそうだった。
そんなことを思っていると一ノ瀬が足を止めた。
「ここだよ。」
一ノ瀬は目的の場所を指でさし俺に教えてくれた。
「えっ・・・・・・ここ?」
指で教えてくれた場所を見た俺は、まず第一印象に思ったことは「なんか、思っていた場所とは違う・・・・・」と言う印象だった。なぜそんな事を思ったかと言うと、その場所はまるで誰も使っていないような不気味な教室でいかにも昼ごはんを食べるような場所ではないところに案内されたからだ。
「うん。そうだよ」
そんな俺の反応には知るはずもない一ノ瀬はここがそうだと反応したあとその教室に入っていた。
そのため俺も仕方がなく一ノ瀬に続いて教室に入ることにした。
「い、一ノ瀬さん。本当にこんな所でご飯を食べるの?」
俺はこんな不気味な所で如何にも昼ごはんを食べるような場所ではないと思ったのでもう一度、一ノ瀬に聞いてみた。だが、一ノ瀬はここだと言い、なぜか指で床をさし俺に座るように要求してきた。
「うん、そうだよ。さぁ、ここに座って」
この教室には一応椅子がある・・・・・・
それなのに一ノ瀬は床に座るようにしてきた。
俺は一ノ瀬の意味不明な行動に理解が出来なかったので俺は一ノ瀬に尋ねた。
「えっ、一ノ瀬さん。そこ床だよね?・・・・・」
「うん。」
一ノ瀬はまるで「それがどうしたの?」と言うオーラを纏い笑顔で頷いた。
そんな一ノ瀬の反応を聞いた俺はなんかおかしいと感じたのでもう一度、一ノ瀬に聞こうとした。
「いや・・・・・」
すると、一ノ瀬は俺の言葉を遮り、まるで俺に怒っているかのように言ってきた。
「ねぇ、早くそこに座ってよ。」
一ノ瀬の急な態度の変化に俺はおかしいと思い、ついに一ノ瀬に直接聞いた。だが、一ノ瀬は笑顔でそれを否定してきた。
「い、一ノ瀬さん。どうしたの?さっきから変だよ」
「そんなことはないよ。さぁ、早く座って。」
俺は一ノ瀬に言われるまま床に座った。
「う、うん。」
そしてなぜか、俺が座ってから3秒程の間が空いた。
さすがの俺も一ノ瀬に話をかけようとすると、一ノ瀬が俺にある写真を見せて俺に問い詰めてきた。
「ねぇ、竹中くん?これはどういう事なのかな?」
そう言い一ノ瀬が見せてきた写真はあのとき、東雲とケーキ屋に行った写真だった。