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東雲が一ノ瀬のことで、何かを隠していることを確信した俺は、東雲に聞いてみることにした。


「おい、東雲。」


「うん、なに?」


俺は単刀直入に東雲に聞いてみた。


「お前、一ノ瀬の事で、何か隠しているだろう?・・・・・」


すると、俺の質問を聞いた東雲は、ギクッ!と言う態度が現れるほど動揺をした。


「ど、どうしてそんなことを思うの?」


東雲の質問に対して、俺は、そのまんま思ったことを言った。


「お前の挙動不審さだ。」


「えっ?」


自分では、普通に振る舞っているようだったのだろう。東雲は俺の言葉を聞いて驚いた。


これで、東雲は、一ノ瀬のことで、何かを隠していることが確定した。なので、東雲を問い詰めることを始めた。


「やっぱり何か隠しているようなだな。」


だが、東雲は未だに何も隠していないと、動揺しながら否定した。


「えぇ?そ、そんなことないよ」


明らかに動揺していた東雲だったが、一行に、否定するばかりだろうと思った俺は、ある秘策を使った。


「ならこれならどうだ。今正直に言えばまだ許してあげると言ったら・・・・」


「ハァ~分かった正直に言うよ・・・・」


俺の言葉を聞いた東雲が、やっと観念した。

そして、正直に一ノ瀬の事を言った。


「実はね、一ノ瀬さんが来るのは嘘なの・・・・」


俺はこの言葉を聞いて思った。


やっぱりか、なんとなく思っていたが・・・・・

そうなると、東雲が一ノ瀬は来ると言っていたこともうそになるのか?


俺は東雲に問い詰めてみた。


「ちょっと待て。さっき、後で来ると言っていたじゃないか」


そんな俺の質問に東雲は、両手を合わせながら正直に謝った。


「ごめん、あれも嘘。」


その言葉を聞いた俺は、東雲に呆れてしまった。


「ハァ~どうしてそんな嘘を・・・」


そして、俺の言葉を聞いた東雲は、なぜ騙したのかを正直に白状した。


「いや、最近さぁ―、隼人は一ノ瀬さんばかりしか構っていなくて、私なんて全然構ってくれないじゃん。だから、私も構ってほしいな―と思ったから、嘘をついたの。」


「ハァ~なんだよそれは・・・・・」


もう俺は、理解が出来なかった。

そんなことをよそに東雲は、言葉を続けた。


「だって、私、隼人のご主人様じゃん。だから、隼人が他の女子といるところを見ちゃうと、嫉妬しちゃんもん」


どうやら東雲は、まだ俺をしもべ扱いしていたようだ。正直このときだけ少し驚いた。

俺は東雲にその事を伝えようとした。


「お、・・・・・」


その瞬間、東雲が俺の言葉を遮ってきた。

そして、勘違いしているようなことを言い始めた。


「あ!勘違いしないでね。けして、隼人のことが好きと言うことじゃないから」


「あぁ、分かっているよ!」


俺は、そんなことくらいは、分かっていることなので、強めに言った。

すると、東雲はなぜか、安心したように言った。


「そっか、それなら良かった。」


安心したような東雲を見た俺は、なんだかイラっとした。


そして、一ノ瀬が来ないことを知った俺は、この場にいる必要もなくなったので、席を立ち帰ることにした。


「じぁ、俺は帰るから」


すると、東雲が俺を止めようと、同じく席を立ち上がり、急に、後ろから抱きしめてきた。


「まってよー!もっと、一緒に食べようよー」


急に抱き締めてきた東雲だったが、俺はなんとも思わなかった。なので、俺は、さっさと、東雲を剥がして帰ろうとした。


「ほら、離せよ。」


たが、東雲は子供のように離れようとしなかった。


「いや、もっと、食べたら離すー」


俺はどうしようかと、思っていると、外の窓ガラスから、こちらを見ている人影を見つけた。


俺はそいつが怪しい人だと思い、その人影をじっと見た。

だが、その人物が誰なのかが、すぐに分かった。


「お、お前は、原田・・・・・・」


なんとそこには、原田が、まるで俺をごみのような目で見ていた。




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