22
「あぁー 俺も一ノ瀬さんの、お弁当食べたかったな・・・・・」
俺は、今日起きたことを小さい声でぼやきながら、家に帰っていた。
それと同時に思いだす・・・・・・・
あぁ、あいつがいなければ(原田)
あいつさえ、いなければ、
あいつさえ、いなければ
あいつさえ、いなければーーーーー!
俺は今日の出来事を思い出しながら、家に帰る羽目になった。
すると、俺の横から聞き覚えのある声がした。
「おや、おや、どうしたのかな?」
俺は、その声を聴いた瞬間、誰だかすぐに、分かった。
なので、そいつを無視し足を進めた。
でも、これでいいのか・・・・・・
俺は、無視しづづけて30秒くらいだろ。ふとそんな不安がよぎった。
なぜなら俺の横にいる奴は、何をしてくるかわからない相手だからだ・・・・
はぁ~仕方がない・・・・・・
俺は、声がした方を向きそいつに尋ねた。
「おい、東雲。なんでお前がいるんだよ・・・・・・」
「なに~ダメなの?」
はぁー?ダメに決まっているだろ!
なんですか、嫌がらせですか?えぇー?
てか、お嬢様らしく車で、さっさと帰れよ!
東雲は、可愛く言っていたが、全然可愛くないどころか、なんだかイラっとした。
まぁ、そんなことは置いておいて、とりあえず俺は、東雲の言葉に対して返答した。
「あぁ、ダメだ。」
「まぁまぁ、そんなこと言わずにさぁー、一緒にケーキ屋に行こうよー」
ハァ~自分が行きたいだけだろ・・・・・・
俺はすぐに思った。
もちろん俺は、行くつもりはないので断った。
「いや、行かない」
「あっそ、あぁ~一ノ瀬さんも来るのにな~」
東雲は、残念そうに言った。
なんだと、一ノ瀬さんが来るだと・・・・・・・
これは、一ノ瀬さんに、あーんをしてもらえるチャンスではないのか?
だが、東雲が邪魔だ・・・・・・
でも、一瀬さんも来る
あぁーどうしよう!
俺は、一ノ瀬が来ることを聞いた瞬間、物凄く迷った。
そして、俺は考えた末に、ある結論に至った。
よし、行こう・・・・・
俺は、一ノ瀬が来るので行くことした。
「・・・・・東雲さん、やっぱり連れて行って下さい」
先程、俺は東雲に行かないと言ってしまった。
そんな状態で、「おい、東雲、俺も連れていけ!」とか、いかにも上から目線の発言をしたら、きっと「はぁー?あんた何様?」や、「はぁー?誰がお前みたいなやつ、連れていくか」など、言われかねない。なので、俺は敬語を使って、東雲に行かせて下さいと言った。いや、頼んだ。
「仕方がないなぁー連れてってあげるよー」
東雲に上から目線で言われた。
そんな東雲に俺は、少しイラッとした。
だが、・・・・・・
よし!これで、一ノ瀬さんと、一緒にケーキが食べられる。いや、それだけではない。
もしかすると、一ノ瀬が俺に、あーんをしてくれるではないのか~?
俺は、ケーキ屋にいくことが決まり、東雲に対してのイラつきよりも、一ノ瀬への期待で胸が一杯だった。




