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東雲が保健室から立ち去り俺と一ノ瀬だけとなった。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
多分東雲が言い残した言葉のせいだろう
俺と一ノ瀬はとても気まずい雰囲気になった。
俺はなにを話そうか考えた。
だが、東雲が立ち去った時に言った言葉が離れない・・・
「後は、二人で熱いキスを交わすなど好きなようにイチャイチャしてください~」
「後は二人で熱いキスを交わすなど好きなように・・・」
「熱いキスを交わすなど」
「熱いキス|・・・・・」
やめろ!
俺はやたらとキスの部分がフラッシュバックされた。
俺はそんな事を考えないようにした。
たが、一ノ瀬を見ると口元に意識がいってしまった。
きれいな色をしている唇
艶のある唇
そしていかにも柔らかそうな唇・・・・・
俺は一ノ瀬の唇に引き込まれそうになっていた。
俺が一ノ瀬の唇に引き込まれそうになっている時
一ノ瀬がやっと俺に声をかけてきた。
「竹中くん・・・・・」
「はい なんでしょ?!」
俺は急いで我に返った。
だが・・・・・・
やべーどうしよう 唇に集中してしまう!
俺は無意識に一ノ瀬の口元を見てしまった。
そんな事をよそに、一ノ瀬は恥ずかしそうにある質問を俺にしてきた。
「そ その もし・・・・もしもだよ私が竹中くんに
すると保健室の空いていた窓から強い風が入ってきた。
「・・・・・して欲しいと言ったらどうする?・・・・・・」
俺はタイミングよく肝心な部分を聞き逃してしまった。
俺は聞き取れなかった部分をもう一度一ノ瀬に聞いた。
「えっごめん、なにをして欲しいと言った?」
「ううん やっぱり何でもないよ」
なぜか一ノ瀬は答えてくれなかった・・・・・
「そ そうか」
俺はなぜ答えてくれなかったかは疑問に思ったが、一ノ瀬が何でもないと言った以上俺は聞くのをやめた。
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
やべーまじでなにを話せばいいんだ!
俺らはまた黙りこんでしまった。
俺はこの状況を打破するため必死に話題を探した。
そうだ!東雲のことでも・・・・・・
いやいやなんでだよ!
そうだケーキバイキングのことを・・・・・
でも今聞くことか?
俺は必死に探したものの今、話すことではないものばかり出てきた。
はぁ~もう諦めて一ノ瀬が話しかけてくるまで待とう・・・・・
俺は考えるのを諦めようとした。
だがその瞬間、俺は一ノ瀬に聞きたいことを思いついた。
あ・・・そう言えば・・・・・・
俺は一ノ瀬に聞いてみた。
「なぁ一ノ瀬さん」
「うん?」
「一ノ瀬さんはどうして俺のことが好きなの?・・・」
俺は一ノ瀬に急な告白を受けてからこの事が疑問だった。
なのでこの機会に聞いてみた。




