眠れる揺り籠
隠された謎があるみたいです。
想定外の事態で水も滴る子狐(♀)に一時なりましたが
後はスムーズに獣人さん達の里へと到着致しました。
そう言えばこちらの里の名前は何て言うんだろぅ？
ドラゴン娘さん達は鳥プレーヤー同様に鳥の巣的な
スタート地点だったそうですが、それ以外の人達は
巣穴スタートでは無くてキャリア的な籠スタートだそうで。
んー。設定的にはあれかな？病院なんかで言う所の育児室。
あれの里バーションみたいなものだと思えばいいんだよね？
私達のスタート地点と基本的には理念は同じなんだろうけど。
雛やら赤ん坊的な時から相手の姿を見慣れていれば
成長して相対してもそれ程怖がられ恐れられる事は無い。
幽霊やらの場合はそーゆー情報やらが無いんだよねぇ。
此処はゲームの中の造り物の世界だとは言っても
その生態系の基本は造り手である人間の知識の賜物だ。
よって何処かで見慣れた様な光景があったとしても無問題でしょ。
多分保育担当のNPCらしい雌猫獣人さんの家屋では
幼児用らしい真っ白なお煎餅らしきモノが売られてた。
小型の骨型とかの何かカルシウム入り的なお菓子に似てる奴。
ホルスタインなボインバインな牛獣人は居ないので
搾りたての牛乳なんぞは売ってはいないけれど、
薄めな甘酒的な物が売られてたりと何処までも子供に甘めだ。
でもさぁ。ここまで徹底してると逆に可怪しいよね？
大体大人な獣人さんNPCの数が少なすぎるでしょ。
ここがコロニーだか何だか知らないけどあからさま過ぎる。
今回はたまたま私達動物プレーヤーと先に合流したけれど、
それだって見方を変えれば“ごく自然な流れ”でしかない。
彼らが本来帰属するべきであろう“保護者”は何処に居るんだろ。
既に巣立った状態の私達と違って彼らには彼らなりの
国なり集団が在ってしかるべきなのにそれが見当たらない。
もしかしなくてもまだその段階に達してないって事？
私は何となく不穏な予感を感じつつも、とりあえずは
装備を整える為にこの道具屋へと足を伸ばす事にしたのだった。
ゲームとは獣人さん達には獣人さん達なりのテリトリーがあったりするのも当たり前の話だと思うのですよね。さて。フラグは何処にあるんでしょー(棒。
