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電子狐になりまして  作者: きつね耳モフモフ
開始編
52/106

新たなる局地へ

足元を攻めるスタイルもあるらしいです。

さわさわと風が無いのにも関わらず森の下草が揺れ動いている。

良く観察すれば自分の背丈の倍以上の高さの茂みの下で

蠢く影達が居たりするかも知れない。


 そんな彼らの正体はと言えば、ヒヨコと大差無いか

ちょっと大きめな体格の小鳥の雛達だったりする。

そんな彼らも中身は立派なプレーヤー達である。


 小型から中型種の空を飛べる種類を選んだ

プレーヤー達はほぼ全員離陸に成功しているのだが、

『分科』バリエーションも豊富だったせいもあってなのか


 鳥種とは言っても全員が全員空を飛べる訳ではないのだ。

雷鳥の雛っぽいのは多分運営の罠に引っ掛かった口な

一例なのかも知れないが。


 中間種は兎も角としても道走り(ロードランナー)みたいな

疾走特化型は兎に角素早いの一言に尽きる。

『加速』等という身体強化呪文を使ったらさらに早いのなんの。


 流石にペンギンの雛っぽい人はヨチヨチとしか

陸上歩行は出来ないものの、雪原なんかじゃ横倒し状態で

素早く動く事も可能としているのだからバランスは取れてるのかな?


 水上離陸も可能な鳥種の一部は魚種プレイヤーと一緒に

海を目指して川を下って行っているらしい。

文明という物は川沿いに造られるから町探しも兼ねてるらしいけど。


 魔物やら人間のプレイヤー達だって私達には負けてはいない。

今日はどこそこの街を見付けた。とか迷宮みっけ!なんて報告もある。

お米とかもち米とか素材の報告やら開拓日誌みたいなモノまで。


 流石に個人農園みたいのはまだ実装されてはいないけど、

精霊種の一部は鉱山みたいな拠点の街を実質占拠していたりと

プレイヤー人口にもバラ付きが出始めてるらしい。


 こうなって来るとβもそろそろ佳境に入ったって所かな?

バージョンが上がってオープンベータ(Oβ)になれば総人口も上がるだろう。

即ログアウトした人達の中には戻ってくる人も居るかも知れないし。


 私みたいに『動物』なままゲームを進める人も居れば

別種族でのゲーム進行を試みる人達も居るであろう事は間違いない。

中には仕方なく『動物』アバターでβに参加してる人だって居るだろうし。


「ギギィッ!!」不意を付く様に現れたゴブリンの足元を

雛以上成体未満な小鳥が駆け抜ける。たたらを踏んだらしめた物。

振り下ろされる棍棒を掻い潜り目やら鼻やら突っ突きまくり頭突きする。


 ゲシゲシと小さな鳥足で踏みまくられ撃沈していくしか無い

緑色の小人には同情の余地すら要らないのだろうけれども、

そろそろ彼らも群れで現れそうな気配がするのは気のせいではないよね?

小鳥もそうですがちっさい生き物に纏わりつかれるってのは意外と怖いモノがありますよね。じゃれられてるだけのならまだしも本気で襲われたらと思うと。本編の方はそろそろOβに向けての準備期間にはいります。

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