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電子狐になりまして  作者: きつね耳モフモフ
開始編
44/106

アルバイト先にて

出張型アルバイトだった様です。

 今日のアルバイトはVRによる派遣型介護サービスである。

例えどんな僻地であろうともVRならばあっと言う間に赴任出来るしね。

人間味が足りないという理由で現地の人は生身でやってたりはするけれど。


 私も現地型はやった事があるけど、生身でやる場合には

アシストスーツ等でのサポート体制がなされてるので昔程は力仕事では無い。

VRの場合は人間に似せたガイノイドパーツ装着ロボでの支援となる。


 それならばいっその事ちゃんとしたガイノイドにすればいいのに

と思うでしょ?甘いわ。いくら人間に似せれるとは言っても

海外特撮の某少佐の女性版みたいなのに迫られたら赤ん坊でも泣く。


 超高級介護老人施設ともなれば介護される側をVR空間に送り込んで

好きな相手の姿で介護される等というサービスを組んでるトコもあるみたい。             

でもやっぱりアナログが一番だ!という結論が一般的みたいだね。


 ゲームの『フワモコ』と違って介護用のアシストプログラムは

介護動作を補正するのでは無くって『これをこう動かせば正解ですよ。』

という誘導型のリズムゲーとか体感コマンド入力型のゲームみたいでもある。


 ダイレクトに操作している人間の動作が伝わる訳じゃないみたいだけど

利用される方々にも好き嫌いが発生するらしく、お声が掛かればしめたもの。

請われなくても私の顔はロボの顔面モニターに晒されてるしねー。


結音(きつね)さん、悪いけどその方を談話室に連れて行ってくれる?」

「はーい。」現地のスタッフの要請で担当していた他人のお婆ちゃんを

施設の備え付けの車椅子で清掃時間になった部屋から連れ出した。


 談話室と言う名の一時避難場所には既に他の部屋から連れ出された

人達がまったりと寛いでいた。壁の大画面にはニュース映像等が流れてる。

今日の特集は地方のお祭りかぁ。あれは『御柱祭』かな?


 この時見た光景を私は気にもとめる事は無かったが

後々になって自分自身が『それ』に巻き込まれる羽目になるとまでは

神の身でも無い為にその刻までついぞ思い至る事は無かったのであった・・・

今回はロボの中の人な結音さんでした。介護用ロボが中途半端な形なのはそういう要求が現場からあったからと言う事でFAです。さて『御柱祭』の内容が気になる所ではありますが果たして・・・

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