『極神』、参戦
「全面戦争?」
「そう、そうなんだよ!」
放課後、一年三組の教室。
帰る準備をしていた帆風の元を訪ねたのは、全面戦争の参加メンバーを集めている三崎。
「永峰さんに匹敵するレベルのメンバーを五人集めないといけないんだよ!」
「永峰」
帆風は考え込むように腕を組み、しばらく経ってから小首をかしげた。
「永峰一斗?」
「そう! 『最強』・永峰一斗! かつての大乱闘をたった一人でおさめちまったものすげー人だ!」
「あー、なんか知ってる。聞いたことある」
ガシガシ、頭を掻きながら、帆風は目を閉じる。
「永峰一斗に匹敵するメンバーを、五人?」
「そうそう」
「三崎くん、ずいぶんな無茶ぶりされたねぇ」
「ええっ、やっぱりこれ無茶ぶりだったのかよ!」
ショックのあまり、頭を抱えてしゃがみこむ三崎。
帆風は困ったように頬を掻くと、申し訳程度に三崎の肩をポンポンと叩く。
「大丈夫だよ、三崎くん」
「いまさらだけどお前、先輩に向かってタメ口ってどうなの」
「どうあがいても人数的には勝てそうにないけど、やれるだけのことはやる」
「ほ、本当か!」
「勝てなくても許してくれるなら。ねー、架月」
そう言いながら、帆風が廊下の方へ視線を送る。
三崎はその視線を追って、同じように廊下の方を見た。
「か、架月!?」
「そろそろ交渉できてる頃かと思って」
眼鏡の位置を直しながら、架月が帆風の隣に着く。
「え、ちょっと待って、どういうことだよ架月」
「どうもこうも、なんて言うか」
ちらり、架月が帆風の方を見る。
帆風は小さく首をかしげてから、三崎の方を見た。
「分かりやすく言えば、僕が二人目だけど」
「……は?」
「言ったでしょ。この子を引き入れられたら、もう一人紹介できるって」
「お、おう、言ってたな」
「それ、僕」
あんぐりと口を開いている三崎。
その様子を見て溜息をついてから、架月は改めて口を開いた。
「これでも一応、『神官』って名前で通ってるんだけど」




