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バットラ!~Battle Triangle 三校対抗全面戦争~  作者: くつぎ
第十五章 『職人』と『時刻』
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『三高』、分裂

「よっ」

「っと」


 隆起した地面に、着地する音が二つ。

 ガシガシと頭を掻きながら振り向いた詠時は、欠伸をする仁時を見て小さく溜息をつく。


「俺が言うのもなんだけど」

「んあ」

「仁時、あんまやる気ないだろ」

「あー」


 仁時は気のない返事をしながら、空を見た。

 ああ、無駄にいい天気だ。


「だってよ、こんな何でもないような天気のいい日にさァ……奇襲とか」

「なんかごめん」

「明日辺り二高奇襲行こうかーとかって相談してたとこだったのによ」

「えっ、そうなの」


 まさかの出来事。

 一日遅かったらすれ違いだったのか、などと詠時は考える。


「まァ、おかげで長い距離歩く手間が省けたからいいけどよ」

「たいして長くもないだろ」

「いやいや、遠いだろ。お前毎日二高まで通ってんだろ?マジ尊敬するわ」

「いやいやいやいや」


 そんなくだらない話をしながら、仁時は肩をまわす。詠時は大きく伸びをする。

 数瞬。

 踏み出したのは、同時。


「あ、仁時と詠時だ」


 現在地、三座川高校校舎内。

 屋上を目指すのは、一高代表・『炎帝』千里と『神官』架月。

 そして、二高代表・『幻影』灯熾。


「仁時と詠時?」

「うん」

「時宮仁時と?」

「伊田詠時。二人とも私の幼馴染なんだよ」

「じゃあみんな同じ中学か……ダメだ、時宮以外記憶にない」

「あはは、ドンマイ私と詠時」


 そんな会話をする二人の声を聴きながら、千里はちらりと外に視線を移した。


「その二人が戦うの」

「そうみたい」

「灯熾、気になるんでしょ」

「ぶっちゃけ気になるよね」

「ま、いいんじゃない。行きたかったら見に行っても」

「え、いいの」

「灯熾が俺たちと一緒にいる必要はないでしょ、そもそも学校違うし」

「あー」


 ごく自然に一緒に行動していたが、よく考えれば一緒に行動する理由がない。


「じゃあ私、行くね」

「うん」

「屋上、なんか大変そうだけど気を付けてね」

「おう」


 階段の途中で解散。

 一高、屋上へ進撃。二高、幼馴染と合流すべくグラウンドへ。


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