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バットラ!~Battle Triangle 三校対抗全面戦争~  作者: くつぎ
第十四章 『審判』と『極神』
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『二高』、迎撃

「あ」


 声を上げたのは、奈音。

 そちらを振り返ったのは、深花と桧山、そして詠時。


「どうかしたか?」

「そこからの手招きはまずいですよ、『審判』さん」

「ん?」

「だってたぶん」


 奈音が何か言いかけたのと、校門のそばで帆風が地面を蹴ったのが、同時。


「このくらいならあの子、跳びますよ」


 跳躍。

 いや、飛翔に近い、飛距離。


 着地点は、屋上のフェンス。飛鳥のすぐ隣。

 ちらり。帆風はその場の面々を見回すと、おもむろに口を開いた。


「一足お先にスミマセン」


 フェンスから降り、屋上に足を着く。


「千里さんたちが屋上に到着するまでに、まだしばらくかかるから」


 ぐるり、その場にいる全員の顔を見回して、最後に飛鳥で視線を止める。

 にこにこと笑う飛鳥に、帆風もにこりと笑顔を返す。


「誰か、私と遊んでくれるかな」

「それ、誰でもいい感じ?」

「できれば一番強い人がいいな」

「じゃあ、俺が相手になってあげるよ」


 フェンスから飛び降りた飛鳥が、帆風の前に立つ。

 右手に握られる長刀。それを見た帆風は、満足そうに笑う。


「『審判』、だっけ」

「ご名答」

「まぁまぁ、いいんじゃないかな」


 その言葉と共に、帆風の右手に握られるのは槍。


「来なよ」


 先ほど、飛鳥が千里に向かってしたように、帆風は千里を手招きする。

 挑発するように。


「生意気だね」


 一歩、飛鳥が踏み出した直後、空間がゆがむ。ひずむ。

 違和感を覚え、帆風は後ろに飛び退いた。

 ……が、空間のゆがみが、ひずみが、伸びる、延びる。


「!」

「捕まえた」

「……何コレ」


 痛みはない。

 あるのは、不快感。

 腹の底を浚われているような、不快感。


「規則設定」


 ぽつり、飛鳥が呟く。


「この空間内において、『刺突』は無効」


 空間のゆがみの中で、帆風は小さく笑った。




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