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バットラ!~Battle Triangle 三校対抗全面戦争~  作者: くつぎ
第八章 その男、『神官』
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『神官』、驚く

 二階堂高校、校門付近。

 曲がり角からこっそりと様子を伺う、千里、架月、帆風。

 ちょうど下校時間ということもあり、周囲は帰宅する学生たちでごった返している。


「『審判』は生徒会長らしいから、たぶんまだ残ってるはず」

「ふむ」

「俺は裏門から入って生徒会室に行ってくるから、二人は『怪力』を探して」

「入院させる」

「そこまでしなくていい」

「全面戦争に参加できない状態にさえしてくれればそれでいいから」

「わかった」

「じゃ、あとでね」


 にこにことした顔で、さっさと裏門の方へ回る千里。

 架月が小さく溜息をついたのと同時に、帆風が正門の方へ歩き出した。


「え、ちょ、帆風? まさかの正面突破?」

「ん、一番わかりやすいはず。私たち、『怪力』さんの顔もわかんないしな」

「それは確かに」

「すみません、『怪力』さんってどこにいるかわかりますー?」


 軽く片手をあげながら、帰宅する生徒の一人に声をかける帆風。

 瞬間。


「帆風!」


 ぶんっ、という音とともに、帆風の目の前を何かが通った。

 その『何か』は、架月がいた場所のそば、民家の塀に、音を立ててめり込んだ。


「あー、外しました。残念」


 聞こえてきた声に、架月と帆風が振り返る。

 鞄を片手に、ぐるぐると腕をまわしながら近づいてくるその少女は。


「しかしながら、生徒会長の読みはすさまじいですねー。まさか本当に一高の方々が来るとは」


 ごとんっ、鈍い音とともに落とされた鞄から、鉄球がこぼれる。

 異名そのままの行動、まるで自己紹介。


「こんにちは、君が『怪力』さんですか」

「そうですよー、こんにちは」


 へらり、気が抜けたような顔で笑うその少女に、架月は思わず面食らう。

 しかし帆風はといえば、実に楽しそうに、愉しそうに、笑うのだった。


「君は強そうだね」



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