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バットラ!~Battle Triangle 三校対抗全面戦争~  作者: くつぎ
第五章 その男、『時刻』
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『時刻』、追憶

「とりあえず、ここまでで俺が知ったもろもろのデータをお前に話しておく」

「分かった、聞き流しとく」

「聞け。そして覚えろ。明日そらで言えるようにしておけ」

「それは俺の仕事じゃない、お前の仕事だ颯太(そうた)」


 現在地、なおも屋上。

 メモ帳を開いた不良・桧山颯太(ひやま そうた)と、『時刻』こと仁時は、向かい合って話し合いの姿勢になっていた。


「まず、一高の要注意人物から」

「やっぱりお前、俺の話なんて聞く気ねーだろ」

「『最強』・永峰一斗については言うまでもないと思うから割愛するけど、俺的にこいつは来るだろうなと思うのが『極神』・竜崎帆風」

「『ごくしん』ね」

「極めるに神様の神な」


 諦めたように溜息をついて、仁時もメモ帳を取り出し、ペンを走らせる。

 その様子を見た桧山は、満足そうにうなずいた。


「『極神』は現在、『最強』に匹敵するほどの強さと言われているらしい」

「へえ」

「で、意外に知られてない話なんだが、一高には『神官』もいる」

「『神官』……え、マジ? あいつ一高なのかよ」

「あれ、知ってる?」

「知ってるも何も、そいつ中学で同じクラスになったことあるぜ。二年の上川架月だろ?」

「そうそう、そんな名前。何だ、知ってるのか」

「従妹と名前の読みが同じだから覚えてる」

「ああ、なるほどね」


 ペンで頭を掻きながら、仁時はメモ帳に書いた名前を見る。

 それから少しだけ眉根を寄せて、面倒くさそうに溜息をついた。


「やべーじゃん、一高」

「結構ね。まあ、でもそんなもんと言えばそんなもんだ」

「ならまあ、いいけど」

「で、次に二高だけど」

「あー、二高なら大体知ってる」


 ぱさり、メモ帳を落として、仁時はごろんと寝転がる。


「あ、マジ?」

「マジマジ」

「『審判』も『怪力』も?」

「『怪力』に関しては従妹だからなぁ」

「じゃあ『幻影(ゲンエイ)』も」

「あー……」


 寝転んで空を見たまま、仁時はつぶやくように言った。


「俺の初恋だ」


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