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09通目 ドラゴン王アルベリッヒよりゴブリン王ボトムへ

子鬼王ボトム・ゴブリンロードへ


 此度の婚儀、大義であった。


 我が妃アンフィーサが貴殿の人となりを知りたがっておる故、こうして部下に口述筆記させて、手紙なるものを出しておる。


 可愛い末の妹が、子鬼の王に嫁ぐとなれば心配もあろう。尤もである。


 我が妃は、末姫の衣食住の保障だけではなく、『愛』についても心配しているようだ。


 父母に愛されず、我が妃とその妹が手塩にかけ育てた末の姫。


 人間族というのは、我々の数倍以上に『愛』というものを貪婪に求める生き物であるらしい。


 朕も、義弟フィロストレリアも良き妃に恵まれたが、この人間族の女達が何故か求めてやまない『愛』なる、いとも儚きものにどう向き合うか、そろそろ思案せねばならぬ頃合であろう。


 そして貴殿が砂金をシュトラスレートル城の父王達に『渡さなかった』話を聞いて、妃アンフィーサは言った。


「……もしかすると、わたくしが想像するよりもずっと、ボトム王というのは人の心がわかる方なのかもしれません」


 人の心。実のところそれは、朕にはまだよくわかってはおらぬものなのかもしれぬ。


 ゆえに朕が『末弟』よ。汝がそれを本当に持っているのならば、いつかそれを、朕と、朕の心配症な妃に証明するように。


世に類い稀なる高貴なる王アルベリッヒ

《代筆にて失礼仕りました》

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