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俺の平凡な日常  作者: 773
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「じゃあ姉さん俺風呂入ってくるから~」


 ・・・隣の家から聞こえてくる声を確認してから私は窓を開けました。

 私、小幡式とてっちゃんの部屋の窓は建築法もびっくりの近さで隣接しており、易々と出入りができるのです。

 でも年頃の女の子がどうこうとてっちゃんが注意をしだしたので最近は見られないように侵入するようにしています。

 良妻とは夫にいらぬ心配をかけぬものなのです。えっへん。


「さてと・・・」


 てっちゃんの部屋に入った私はとりあえず深く深呼吸をすると大気に充満しているテッチャニウムを補給します。

 一通り済んだところでスリープ状態になっているpcを立ち上げ、慣れた手つきでIDとパスワードを入力します。

 てっちゃんのパスワードは以前私が絶対に忘れない様にと私たち2人の誕生日の間にするように言い聞かせてあるので抜かりはありません。

 ずぼらなてっちゃんは全てのサイトのパスワードをそれで設定しているので、どんなサイトであろうがログインし放題です。

 とりあえず、ブックマークと検索履歴の確認をしなければなりませんね。


「・・・悪役令嬢、縦ロール、白タイツ、ヒモ、巨乳、メロン」


 なんということでしょう。検索履歴に残るこの惨状はとても看過できません。

 とりあえずブックマークされているお嬢様系のページを名前はそのままに幼馴染系のリンクに書き換えながら私はしばし呆然としてしまいます。

 私がここ数日の間生徒会室に軟禁されていた時、てっちゃんの姉でありにっくきあんちくしょうである和泉和歌から聞いた情報を思い出します。


 私のクラスメイトである1-A宝仙芙蓉さん。

 変人が少しばかり多いこの学校の中でもひときわ目立つ明るい緑色の縦ロール、そしていつもおろしたての様に綺麗に整えられた制服にきらめく美貌。そして私よりもかすかに、ほんのかすかに大きい胸。

 ザ・お嬢様という出で立ちの彼女が最近てっちゃんと学食デートをかましているというものでした。

 幸か不幸か私はその現場を見てはいませんが、最近教室で見るあの泥棒猫が昼休み近くなるとそわそわしていたのは覚えがあります。そんなこと私が最初から把握していれば足にしがみついてでも阻止したのですが・・・

 そんな彼女は私がてっちゃんと学食デートをして使うはずだったスペシャルチケットを使われた犯人だったりします。許せません、式ちゃん許せないノートへのリスト入り決定です。


「もしかしてこっちも・・・」


 そして私はてっちゃんのデスクトップ画面にある「勉強用資料」と書かれたフォルダを開き、そこに置かれている数式や歴史資料を素通りし、隠しページになっている「マルヒ」というフォルダを開きました。

 そこに無数にある画像を更新日時順にソートすると上に表示されたのは悪役令嬢やお嬢様などのあられもない姿の数々でした。

 とりあえずそれらの画像を持参したUSBからそれらしい私の画像に差し替えると一息つきます。

 こんなこともあろうかと縦ロールのウィッグを買ってコスプレ写真を撮っていて助かりました。

 それから流れるようにカメ・・・常駐君1~4号のチェックを済ませ、ついでに箪笥を開けて1枚てっちゃんの下着を拝借します。その際に新しい下着を1枚入れるのも忘れません。


「すんすん。少し残り香があるけど脱ぎたてには敵わないかな。まあ一応持って帰っておこうっと」


 そしてベットにダイブすると私の匂いをこすり付けるように転がります。

 こうすることによって私の匂いに安心感を覚えて心の奥に刻み付けておく作戦です。オペレーションサブリミナルパフュームということです。


 そうこうしていると、階下が騒がしくなってきました。きっとお風呂から上がったてっちゃんにあのメスが絡んでいるのでしょう。シーツをしっかりと整え、pcを再びスリープ状態に移行させて自室へと戻ります。

 てっちゃん。明日からもこれからも未来永劫ずっと一緒だからね。

 それじゃあおやすみなさい。

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