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俺の平凡な日常  作者: 773
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「テッチャニウムが足りない・・・」


 私は自室のpcの前で青白いモニターを眺めながらつぶやきました。

 最近、てっちゃんは園芸部の助っ人さんに駆り出されていて全くと言っていいほどテッチャニウムを補給できていません。あぁ、テッチャニウムというのは人体に必須の栄養素です。常識ですね。

 とはいえそれも今日までの事です。明日からまた十分な栄養素を補給できることでしょう。

 しかし、私も黙って過ごしていたわけではありません。色々とリサーチもかねて研究を行っていました。


 まず、園芸部部長の二階堂美月。

 低身長、金髪ツインテ、のじゃ言葉、まな板となかなかに属性が盛られている先輩です。

 初対面がお尻というなんとも強烈なインパクトがありました。てっちゃんの性癖が歪まないか心配です。最近てっちゃんの秘蔵フォルダ内にある胸比率が巨6普2貧2になった原因です。

 接してみたところ、確かにいい先輩でありました。園芸部を大事に思い、今まで1人でそれを支えてきた功績は確かに誇っていいと思います。ただ、それとてっちゃんにべたべた接することは全く別の問題です。

 途中で入ってきたしば・・・何とかというゴミムシも更生したら許す度量も持ち合わせているようです。

 ああ・・・思い出したらイライラしてきました。

 あのゴミムシの私を見る目と言動、てっちゃんの前であんなことを言われるなんて・・・

 ギルティどころではありません。普通に死刑です。

 いや、あのゴミの過去の言動は抑えてあるので次に何か私たちに不利益のあるようなそぶりがあれば即バラマこうと思います。

 しょうもないことに脳のリソースを割いてしまいました。美月先輩の事です。

 普通に終わってくれればよかったのに最後の最後にやってくれました。

 てっちゃんの頬にばい菌を擦り付けてくれましたね。

 今までの積み重ねもあれでぱあです。ブラックリスト入り確定です

 動向に要注意といったところでしょうか。


「幼馴染系の画像を入れて・・・と」


 画面を切り替えててっちゃんのpcとペアリングして遠隔操作でフォルダ内を少しいじります。

 別な女のあられもない姿をてっちゃんに見てほしくないので、顔だけを別人に挿げ替えた私の体の画像をフォルダに挿入します。同じ体だけだとよくないので黒子を追加したり、フォトショで等身を変更したりしますが、胸の大きさは変えません。てっちゃんには今まで通り巨乳好きでいてもらわないと。


「そういえば別の女も出てきたんだよね・・・」


 最後に園芸部に入った小倉カレン

 黒髪ショートボブ、恥ずかしがりや、巨乳、こんなところでしょうか。

 彼女は園芸に興味はあったけど入部をする勇気が出ずに、放置されている花壇に花を植えて勝手に活動していたらしいです。

 なにを甘っちょろいことを言っているんでしょう。そもそも彼女が園芸部にきちんと勇気を出して入部していればてっちゃんが出張ることがなかったわけです。

 それに学校で花を植えずとも勇気がないならば家で細々とやっていればよかったんです。

 あんないかにも誰かが植えましたよ。見つけてくださいね。とばかりにアピールして結果てっちゃんという聖人に見つかってうまいこと間に入ってもらったわけです。なんと浅ましい女でしょうか。

 最近少し監視して発覚したことですが、彼女は盗撮したてっちゃんの画像をスマホの待ち受けにしているのです。まーたてっちゃんに見つけてもらって話のタネにしようとしているのでしょう。今時そんな消極的なアピールじゃ誰も靡かないというのに悲しいコトです。でもあとで必ず消させます。


 フォルダ整理を終えた私は立ち上がると箪笥を開けます。

 引き出しの真ん中から奥を隠すように区切ってある箪笥と同じ色の仕切りを外すと中に入っているソレを取り出してベッドに向かいます。


 トスッと横になるとそれを目いっぱい吸い込みます


「ん””~~~~~~」


 思わずトリップしてしまうほどの芳醇な香りを脳まで染み込ませるようにしながらはむはむとそれを咀嚼します。


「ん”ん”ん”脱ぎたてはやっぱり違う♡」


 本日和泉家の脱衣所から拝借してきたてっちゃんの下着です。

 触れ合いの時間をあまり取れなかったので仕方なくこうしているわけです。誰しもがやっている普通の事です。

 しかし、この代替品で満足しているのも今日までです。・・・まあこれはこれで趣があるのでまた拝借することもあるかもしれませんが。


「あっ♡あっ♡てっちゃんてっちゃんてっちゃんてっちゃんてっちゃんてっちゃんてっちゃん」


 捗ります。ナニがとはいいませんが、妄想だけよりもオカズがあるととても捗ります。

・・・ふう、やれやれ。片付けが大変です。


「式~お風呂入っちゃいなさい~」


 1階からお母さんの声です。私はけだるい体に力を入れると、着替えとついでにシーツをもって立ち上がって返事をしました。


「はーい。今行きまーす」


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