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08 捕獲


 はい、1匹、発見。


 やたらといっぱいいる探索者たちを避けて、極力静かな方向を目指したのが正解って感じかな。



 みんな、静かにね。


 えーと、パンフレット情報では、首の付近の左右にある小さな穴を指でふさぐと、眠るようにおとなしくなります、だったよね。



 そーっと近づいてっと、


 ぴたりとふさぐと……



 ほい、いっちょ上がり。



 ---



「凄いです、フォリスさんっ、まさにカブトムシマイスターですねっ」


 えーと、ありがと、マリオネさん。


 でも、その称号は勘弁してね。



 ほい、爺ちゃん、


 用意してたんだよね、生きたまま連れていける『収納』



「任せろ、フォリスちゃん」



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 うはっ、すげぇ、


 本当に生きたまま『収納』に吸い込まれたよ。


 いいなあ、それ。


 獲物を生かしたまま連れていけるなんて、狩人よだれもんの『収納』だよ。


 アリシエラさんも、これを見たらびっくりすること間違いナシ!




「それじゃ、この勢いで私たちの分のカブトムシもお願いしちゃいますねっ」


 いや、今のカブトムシがマリオネさんたちの分ってことで、良いかな。



「いいんですかっ、あんなに大きいのを私たちに」


 えーと、爺ちゃんが探してるのは、もっと大物なんだ。


 マリオネさんたちこそ、あの大きさでも大丈夫?



「全然オッケーですっ、領主さまは、生きてるカブトムシだったらそこそこ大きければ合格って言ってましたっ」


 了解、良かったね。


 ただ、僕たちが探してるような大物はすぐには見つからないと思うんだ。


 まずはマリオネさんたちの依頼を完了させちゃうから、いったんヴェルクリに戻るね。



「そんな、悪いですよ、そこまでしていただくなんて」

「それに、あんまりお役に立てないかもしれないけど、フォリスさんたちのカブトムシ探し、最後までお手伝いさせてもらっても良いですかっ」


「僕からもお願いします」

「せっかく組んだパーティーですし、最後まで頑張りたいです」


 はい、それじゃ、こちらからもお願いしますね。


 良いよね、爺ちゃん。



「何だかみんなで冒険者してるって感じがして、爺ちゃん泣けてきちゃう……」

「子供らが頑張るなら、わしも頑張っちゃうぞいっ!」


 いや、子どもじゃなくて、孫でしょ、お爺ちゃん。



 ってな感じで、カブトムシ探しの冒険は、続く……



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