19 シリアス
ただ今の僕、居間の床の上に、正座。
本日の僕の活動報告、
カブトムシ王国での大樹からの落下、
それに伴う瀕死体験、
並びに、その状態からの奇跡の復活劇。
以上の件を詳細に報告した途端、このありさま……
「……なぜ知らせてくれなかったのだ」
「それこそ『Gふなずし』での緊急応援要請が必須では」
ごめんなさい、シュレディーケさん……
「人が危険な目に遭うと後先考えずに身を挺して助けようとするのに、どうしてご自分の事となるとそこまで無頓着になるのですか……」
ごめんなさい、ルルナさん……
駄目駄目主人だよ、僕。
ふたりを泣かせるなんて。
今はただ、ひたすら反省あるのみ……
「そのへんで許してもらえんかのぅ」
「フォリスちゃんは、なんも悪くないんじゃよ」
リスト爺ちゃん……
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爺ちゃんは、僕を連れ回した挙げ句、危険な目に合わせたことを、丁寧に謝罪してくれました。
ふたりは……無言。
……やっぱり嫌だな。
この家にこの空気はふさわしくないよ。
もう下がりきった僕の評価なんてどうでも良いから、
今、僕が、流れを変えないとね。
爺ちゃんに、ライバルとの件、どうなったのかを聞いてみた。




