11 復生
……あったかくて
…………柔らかくて
………………良いにおい
ここが……天国、
スッゴいキモチ良いな、これ、
これは……シュレディーケさん?
---
「良かったっ、痛いとこないですかっ、フォリスさんっ」
えーと、マリオネさん?
の、ひざ枕!
「ふぃー、なんとか出来ちゃったよ、僕……」
アニーニさん!?
「間一髪じゃったの、フォリスちゃん」
リスト爺ちゃん!!
---
樹から落っこちた、僕。
熟れすぎた果物が落下してハジけたような状態、
つまりは、瀕死だった、そうで……
アニーニさんが、必死に回復魔法をかけてくれたおかげで、
何とか、この世に生還できたようです……
「もうダメかと思ったんですっ、ホントにひどい状態で……」
心配かけてごめんね、マリオネさん。
あと、アニーニさんも、大切なひざ枕借りちゃって、ごめん。
「それよりも、身体、本当に何ともないですか」
「僕があれだけのケガを治せたなんて、我ながら信じられなくて」
「大したもんじゃよ、アニーニちゃんは」
「あれだけの回復魔法、さすがのわしもびっくりじゃ」
ありがとう、アニーニさん。
爺ちゃんも、ありがとね。
って、そんなに酷いケガだったのですか?
「ホントにグシャグシャのバキバキのデロデロで…………」(パタリ)
マリオネさん?
うわっ、マリオネさんが気絶しちゃったよっ。
アニーニさんっ、回復魔法を!




