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異世界募兵 ~another world  作者: Fuyu
第二話
8/12

幽閉

二章突入です。


結末までまだまだ長い道のり

背中に固いの感触に俺は目を覚ます。


暗い部屋だ。


壁はレンガが積まれ頑丈に作られ窓からは


月明かりが部屋を微かに照らす。


出ることを拒む鉄格子


意地悪な固いベッドここは牢屋か。


知らない世界の次は豚小屋。


ついてない。おまけに死にかけるし…


そういえばトラ熊と戦ったんだ!


ニルは大丈夫なのか結構大怪我してたし


…って俺もだ!


慌てて下を向くと服は無地の白いTシャツに長ズボン姿になっている。


どうやら着替えさせられたみたいだ。


ケガしたところを服の上から探るも少しかすり傷があった程度で


たいしたことはなかった。


どうやら治療してくれたみたいだ


にしてもおかしい…あれほどの痛みだ。


下手したら骨折しててもおかしくない


「?+‘?+>#$」


理解できない言葉がきこえた。


見ると鎧を着た兵士が立っている。


「鎧…」


中世ヨーロッパの資料に載ってそうな


胸と肩、腕に鉄プレート装備。


「%、。&~‘*+‘~”’#(&)=~」


兵士はよくわからない言葉をしゃべると


奥の扉からこのへやを出ていってしまった。


そういえばとニルのイヤホン…


服やベッドを手探りで探すもみつからなかった。


まずいなこれじゃあ異世界の言葉がわからない


改めて牢屋を見渡す。


冷たいレンガの壁に灰色の床、


隅には用を足すための洋式トイレ


そして固いベットがある。そして鉄格子


初めての体験したくない体験。


牢屋の先にはテーブルと椅子がおいてあり


奥には外に出るためのだろうか扉がある。


試しに鉄格子を掴み揺らしてみたがビクともしない。


小さな鉄の扉を見つけるももちろん鍵がかかっている。


ピッキングなんてもちろんできない。


お手上げだ。


俺は手を上げてベットに横たわる


唯一の救いは部屋が小奇麗なことだ。


豚小屋の割には埃ぽっくない。


定期的に掃除しているみたいだな。


鉄格子の柵の段を数えていると


奥の扉がまた開きさっきの兵士ではなく


黒い軍服を着た中年の男が二人入ってくる。


1人は紙袋を持ち坊主で笑顔、陽気さが感じられる


もう1人は青髭青髪でしっかり整えてあり坊主の人と対照的に


口をへの字にして真面目そうな人だ。


二人は鉄格子の前に立ち止まった。


俺は起き上がり鉄格子の前まで行き


「ここから出してくれませんか」


と訴えた。


二人の男は俺の言葉聞く顔を見合わせ


相変わらず理解できない言葉で相談している。


ああどうしよう言葉が通じないし理解できない


せめてニルが持っていたイヤホンがあれば…そうだ


俺は得意のゼスチャーをしることにした。


「イヤホン」俺は両耳を指さし


「プリーズ」といい両手を開き頂戴のポーズをとった。


よし完璧これで理解しただろ!


しかし男二人は首を傾げ


二人はまた俺を指さし相談している。


なんだろう馬鹿にされている気がする。


すると真面目そうな青髭の中年は俺の顔を見て


「@%&。%@&'()(&%$(&%(&'&'&(&(&(#0`」


理解できない言葉きた。


わからない。どう応えればいい?


見た目この人達は軍人だとな


ということは下手な行動をすれば死刑…


俺が硬直していると


坊主の中年が笑顔で


「¥#$€£€$££&&&&&&&&&€€$」


鉄格子の間から紙袋を差し出してきた。


迷わず受け取り中を確認すると中には俺の私物が入っていた


ジーンズにTシャツ、コートそいて財布全てそろっている。


それも汚れも破れもなくきれいになって。


よかったぁ。


知らない世界でも自分の私物があるのは安心する。


とりあえず返してくれたことに礼をしないと


「ありがとうございます」俺は深々と頭を下げた。


するとまた二人の中年は相談を始める。


そんなに悪い状態ではないのかもしれない


傷の手当てもしてくれておまけに私物も綺麗に返してくれた。


多分向こうとって見慣れない姿、よくわからない言葉


安全のため幽閉しているだけかもしれない。


「どうにかならないか」


せめてこの世界の言葉が理解できれば身振り手振りで何とかできるのに


そう考えている時だった。


牢屋の外の扉が勢いよく音を響かせ開く。


その音で相談していた俺、それに中年二人も扉の方を見る。


扉を開けて入ってきたのは黒いローブを赤い髪の少女ついでに目つきが悪い


その姿はまるで魔女だ。


少女はズンズンと元気よく俺の方に向かって歩いてくる。


青髭の中年は驚いた顔をし慌てて


少女に駆け寄り歩みを止め会話を始めた。


なんだあの女…


青髭はなにか怒っているようだが


少女はへらへらしている。


坊主は俺に目を向けやれやれという感じのポーズをとった。


この人いいひとだな。


しばらくして青髭は肩を落とししぶしぶと女を連れて檻の方に戻ってくる。


坊主と女は笑いながら挨拶のような言葉をかわした。


近くで見ると随分若いな…俺より年下だろうか


少女は中年二人との会話を終えると俺の檻の前の鉄格子に立ち止り。


「ちゃお!こんにちわー」


とお気楽に俺が理解できる言葉をかけてきた。


「え。俺の言葉がわかるの」


「わかるよーあたりまえじゃん」


さっきまであそこの中年と理解できない言葉で


しゃべっていたとは思えないほど流暢にしゃべる。


久々の会話。感動。


「ふーん。あんた苦労してるねー」


女はにやにや笑いながら俺を観察している。


「なあ。あんたここはどこなんだ


というかこの世界はどこなんだ


俺は帰れるのか」


言える不満はぶつける時にぶつけることが一番。


しかし少女は頭をかきめんどくせえなこいつとそんな言葉が伝わってきそうな表情する。


こっちは真剣なんだが


「ここ?城の独房、世界?あんたからみたら異世界、


帰れるか?知らないあんたの努力しだいこれでいい」


ざっくりとした返答。もちろん納得できない。


また追及しようと鉄格子に近寄ると少女は手を前に出して制止させ


「とりあえずここで立ち話してても疲れるだけだから


とりあえず出て話さない?」


と提案してきた。


「出るって俺ここから出られるのか?」


「もちろん出られるよ。わたしがついさっきそう説得してたからね」


「その割には青髭の人不満そうにこっちをみているんだが」


「あのおっさんいつもあんな顔してるから大丈夫ー大丈夫」


とてもそうは見えないが青髭をいじりながらこちらをずっと見てる。


「今からあのおっさん達と今後について話し合うことね」


「話し合うってどうやってだ」


「こうやって」


少女は背伸びして俺の額に人差し指をおいた。


瞬間頭の中が切り替わったような感覚。


その不思議な感覚に思わず額を押さえながら少女から離れる。


「あんた今何を」


「ニシシ。あんたを助けるおまじない」


少女はいたずらっ子のような笑みうかべる。


すると後ろに待機していた中年がこちらにむかってきた。


「どうやら。おわったようだな」


「そのようですな」


さっきまでわからない言葉で話していた


中年の言葉が理解できた。


「おい。わたしたちの言葉が理解できるか」


青髭の中年が声をかけてきました。


「あっはい!理解できます」


「そうか」と青髭の人はなにか納得すると


軍服のズボンのベルト通しに引っかかている鍵を手にし


それを小さな鉄の扉の鍵穴差し込み


「出ろ。話がある」


といい扉を開いた。


おまじない効果絶大だな。

毎週木曜日から毎週月曜日に変更しました。


よろしくお願いいたします。

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