2/2
悲劇の7人
僕が向かった先は、警視庁。
両親が亡くなって僕は施設に行き、高校まで施設で育った。
高校卒業間近。
僕は卒業後のことをなにも決めていなかった。
そんな時、施設長が「警察官はどうかしら?」
と、言ってくれたのがきっかけだった。
その時の僕は、なにも目標など無く、ただ、施設長に言われたからっていう理由で警察官を目指した。
卒業後、施設を離れ警察学校に入った。
僕が思っているよりもハードだったが、なんとか乗り越え
今年の春、無事警察官になった。
それから、2ヶ月後
警視長官から呼び出され配属になった部署が
今僕が働いている警視庁特別捜査7係
通称7係
「遅くなりました。ボス」
「いや、休日なのに呼び出したこっちが悪いんだ。
すまないね、龍」
申し訳なさそうにこちらを見つめて話す男
この人は、警視庁特別捜査7係 リーダー
須藤 源 38歳
10年前僕に話しかけた刑事が、ボスだった。