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「カグヤと彼氏と日本史の謎」(セーラー服と雪女 第21巻)  作者: サナダムシオ


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⑲ 入力作業

 そんなある日の事。

 話し方も随分流暢になった成雪が、自分から、カグヤに話しかけて来た。


「カグヤに質問が有ります。」

「なあに?成雪。」

 今日もブルーの優雅な羽衣を着たカグヤが、優しく答える。


「カグヤの背中に有る…いや、他のみんなにもある、あの翼は何かな?何故、ボクの背中には、無いのだろう?」


「…ソレは、私たちが、鳥族由来のニビル人で、アナタは惑星ガイアで生まれた、ハダカ猿族由来だからよ。」


「ボクの仲間は、そこに居るのかな。ボクは、ソレに会ってみたいな。」

「ソレは…アナタの産みの親に禁じられているのよ。ごめんなさい。」


 カグヤは、いつかこんな日が来る事を、予想していた。それで、前持ってサン・ジェルマンと真田雪子に、その件を相談しておいたのだ。


 彼等の回答は、概ねこうだった。

 「"昭和の時間軸"には、既にオリジナルの雪村が居るから、危険だ。それに弓子さんへの配慮も必要。しかし、雪子の故郷たる並行宇宙の"照和の時間軸"なら、顔を出しても、なんら危険は無いのでは?彼がどうしても地球に行きたくなったら、そっちにするとイイ。」


 それに、イザとなった時には、雪子がフォローに入ってくれる事も、請け合ってくれた。


 なので早速、カグヤは、ミケーネを通じて、サン・ジェルマンに連絡をとってもらい、照和の時間軸への渡航のための、段取りを準備してもらったのだった。


「さあ、成雪、アナタの行きたがっていた地球に行ける事になったわよ。」

「えっ、本当に?でも前に、禁止されているって、カグヤはボクに言った…。」


「正しくは、アナタの故郷にソックリな、並行宇宙の地球だけどね。そこには、頼りになる真田雪子さん、ていうヒトも居るから、安心よ。事前に彼女と、サン・ジェルマンから、許可をもらったの。」


「…そうなんだ。ウン、それでもイイよ。ボクは行きたいな。」 

「そう?良かった。じゃあ、明日出発するから、今晩中に準備しておきましょうね。」


 こうして二人は、まるで修学旅行前日の中学生のように、ワクワクしながら翌朝を迎えたのである。


 その朝、例によってミケーネは、自分の船をカグヤ宅前に横付けした。どうやら彼は、"旅行と言えばドア・トゥ・ドア"というポリシーを持っているようである。


 彼は、カグヤと成雪が船内の席に着くのを確すると、早速、時空転位装置に目的の座標を入力した。


 並行宇宙NO.xxxxxy

 正暦1992年5月2日土曜日

 時刻9時00分

 北緯35度14分

 東経137度03分


「それでは、出発しま〜す。」

 彼は高らかにそう宣言して、宇宙船を発進させたのだった。

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