第四話:光の裏側、偽りの勇者たち
召喚の真実
眩い光に包まれた蓮のクラスメイトたちが辿り着いたのは、壮麗な城の中だった。ここは、**スルベニア王国**の宮廷。彼らは、王国の総力を挙げて行われた「勇者召喚」によって、この異世界に導かれた。
「よくぞ参られた、異世界の勇者たちよ!」
国王の威厳ある声が響く。周囲には、甲冑に身を包んだ騎士たちと、華やかなドレスの貴族たちが並び立っている。
クラスメイトたちは、突然の事態に混乱しつつも、目の前の光景に誰もが心を躍らせていた。
「すげぇ!本当に異世界だ!」
「マジで俺たち、勇者なんだぜ!」
特に、日頃からファンタジー小説やゲームに親しんでいた**オタクグループ**は、感極まって歓喜の声を上げる。
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国王は彼らに告げた。「この世界は今、魔王の脅威に晒されている。諸君ら勇者の力で魔王を討伐し、世界に平和をもたらしてほしい」
そして、最後に国王は帰還の条件を提示する。
「魔王を討伐すれば、必ずや、諸君らを元の世界へと送り返す方法が見つかるであろう!」
だが、これは偽りだった。
スルベニア王国の真の目的は、大陸統一を阻む他国を排除し、大陸を制覇すること。勇者召喚は、そのための戦争の切り札として利用されるための、壮大なプロパガンダだった。クラスメイトたちは、そのことを知る由もない。
勇者パーティの誕生
クラスのリーダー格で、端正な顔立ちを持つ神崎傑は、「勇者」という役目にすぐに順応した。彼は力強く剣を掲げ、決意を口にする。
「俺たちが、この世界を救ってみせます!」
その隣には、国王の娘である王女が寄り添う。彼女は神崎に熱い視線を送り、彼を鼓舞する。
(チッ。イケメンにばっかいいとこ持っていきやがって)
クラスの隅では、ヤンキー連中が早速、王国の騎士団に突っかかった。
「おい、てめぇら!なんか偉そうだな!」
しかし、世界最強レベルの軍事力を誇る騎士団に、彼らはあっけなくやり込められ、屈辱的な思いを抱くこととなった。彼らヤンキーは、男三人(大柄なリーダー、細身の副官、お調子者)と女二人(気が強いギャル、無口な不良)で、この一件以来、さらにやさぐれていく。
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一方で、蓮の幼馴染である如月さやか(きさらぎさやか)は、喜びよりも不安を感じていた。
(蓮……あんな光の渦に巻き込まれて、どうしてここにいないの?無事なの?)
さやかは、共に剣道を学んだ蓮がいないことを、誰よりも心配していた。彼女は、王国の用意した武器の中で、己の体格と戦闘経験に最も合う薙刀を選び取った。
やがて、訓練が始まる中で、クラスメイトたちは個々人に与えられたジョブとスキルを開花させていく。
特に頭角を現したのは、以下の面々だった。
| 役割 | 名前 | 特徴 |
| :--- | :--- | :--- |
| 勇者 | 神崎 傑 | 圧倒的なカリスマと剣の才能。 |
| 剣聖 | 如月さやか | 薙刀を武器とする類稀な武の才能。蓮の幼馴染。 |
| 聖女 | 南 ゆかり | 回復、補助魔法の才能。慈愛に満ちた心を持つ。 |
| 魔法士 佐々木 翠 | 大量の魔力を持つ男性。攻撃魔法のエキスパート。 |
| 拳闘士 大神 健 | 驚異的な身体能力を持つ。 ゴリマッチョ|
この五人を中心に、勇者パーティとしてまとまりを見せ始める。
戦闘に向かないオタク連中(鑑定士、錬金術士、料理人など)も、それぞれが与えられた戦闘外のスキルを磨き、「自分たちも勇者パーティを支える!」と、新しい世界での役割に歓喜していた。
皆が、魔王討伐という偽りの目的に向かって、突き進み始めていた。
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