番外編 その後1 とある避暑地にて
〈とある避暑地にて〉
やっぱり人が居ない所は楽だわ〜
オレがいるが?
アンタは精霊でしょう、人じゃないわ
私を含めてね
ハイエルフは里から出ることはないと思っていた
引きこもり気味なのは否定しないけど、里の奴らと一緒にされたくないわ
それに鏡にずっといるアンタも大概よ
オレは閉じ込められたから仕方なくいるだけだ
でも後数年したらその手鏡から出られるでしょ、私達にとって時間なんてあるようで無いものだから
⋯⋯⋯
もし、そこから出れたら何したい?
急に何だ?
いや、ずっとその中にいたならつまらないだろうと思って、私と初めて話した時泣いたじゃない
泣いてないっお前が大げさに言ってるだけだろう!
はいはい、そういう事にしてあげるから。
でっ何がしたい?
はぁ、見ることしか出来なかったから実際にその場所に行ってみたい、お前と
私と?なんで?
お前も一緒なら飽きなさそうだ
う〜んそうかしら?まぁ別にいいけれど。
取り敢えず、研究も落ち着いて家は片付けて来たし、また探しもの旅を再開しようかしら
探しもの?
大切な友人の宝物よ、友人が亡くなった時に手紙に書いてあってずっと探してるの
鏡で見つけるか?
範囲が広すぎて無理よ、それに直接見ないと分からないと思う、私感知系の魔法と鑑定魔法苦手なのよね
どんなものかわかっているのか?
見たら直ぐ分かると思うけど、説明が難しいのよ。
私も直接見た訳じゃないから
何だそれは
ヒドい絵でしょあの子絵を描くのヘタクソだったからね、でも私あの子の事を良く知ってるから
そうでなければわからんぞ、これは
ーーー
あの国がどうなったかなんて気にしない
私の忠告を聞かなかった彼等の責任よ
だいぶリゾートを満喫したし心の洗濯はこれで終わりね
それじゃあ、そろそろ旅に出ようかしら