⒈マイワールド
人間なんて、汚い。
ああ、そうか…わたしは、生き物じゃない崇高な"何か"になりたいんだ。
生物の気持ち悪い連鎖なんかに、組み込まれたくなかったんだ。
初めて見る景色。ここは…一体どこなのかな。
なんとなくわかるのは、少なくともここは地球ではない…『現世』とはかけ離れたような場所なのだろう、ということ。
名前を設定
文字が…浮かんでる?ええと、わたしの…あれ、名前、思い出せない。ここで決めなさいってこと?
ええと…じゃあ、『デア』にしよう。
そう思った瞬間、
名前:デア
の文字が浮かんだ。普通に考えたらコレって…ものすごい便利なことなのかも。
ん?わたしってもしかして、"不便な世界"に居た?
うーん……思い出せないや。たしか、自分が『人間』だったことは覚えている気がするんだけど。
種族の設定
また、別の文字が浮かんで表示された。種族かぁ。少なくとも、人間や動物以外がいいかな。…今よりも前のことは覚えていないんだけど、なんとなくそう思う。
今わたしが述べた以外の種族…うーん…迷うなぁ。無機物?システム的な何か?あるいはメカ系…AIとか?
姿は変幻自在なのがいいなぁ。
種族:設定完了
あれ、具体的なことはまだ何も決めていないのに…?こんな曖昧な回答でいいの?
特性やとくぎの設定
このかんじ…見たことがあるような?まるで、ゲームのようだ。わたしはゲームのこと知っていたんだね。
もしかして、これから戦うとかするのかな?うぅ、でもバトル系はあんまり…実際には戦いたくないな。
トラップなどの設置系の能力
わたしが好きだったのは箱庭系のやつだから。おうちを建てたり、お花を育てたり、料理したり、何かを作ったりして…あれは癒しだったなぁ。
創作・創造系の能力
オリジナルメロディーとか決められたから、あれはすっごく考えて凝ったものにしたのかもしれない!ふふ、わくわくしてきた。またあのゲーム、やりたいな。ああ、でも…冒険系も好きだったよ。素材取ったり、宝箱を探すのとかワクワクしたな。なにか発見したり、謎を解いた時の嬉しさはたまらなかったよ!
捜索・サーチ系統の能力
その洞窟とかを、更に掘って深く進んだら鉱石だとか見つけられたのかなぁ…って想いを馳せたりもしたな。ゲームってすごいよね、色々なんでも体験できて。まるで魔法みたい!もしわたしが作り手になったら、もっと、うーんと色々できて面白いゲームとか作ってみたい!
変幻自在・物質変化の能力
システム設計技能レベル1
基礎魔法・レベル1
…っとと。色々考えていたらつい耽っちゃた。この場所って、人目も、時間も、気にしなくていいのかな?もしそうなら…安心する。
ずっと"人"が怖かったんだもん。でも、よかった。
もう時間に追われるような日々なんて送りたくないと思っていたから。
…これが夢なら、覚めないで。
隠蔽・存在操作の能力
時間・時空操作の能力
時間停止・空想する能力
この安らぐ空間に、いつまでも居たい!
空間・絶対支配領域の能力
ーーーー
↓特性やとくぎの設定
◇能力いちらん
トラップなどの設置系の能力
創作・創造系の能力
捜索・サーチ系統の能力
変幻自在・物質変化の能力
システム設計技能レベル1
基礎魔法・レベル1
隠蔽・存在操作の能力
時間・時空操作の能力
時間停止・空想する能力
空間・絶対支配領域の能力
ーーーー
[この設定を完了しますか?]
[▷する しない]
…っえ!?顔を上げて見てみたら、こんなにも『能力』が!?ええっ、これわたしが…受け取ってもいいの!?
このパネル…[完了しますか?]と浮かんでいる。手元にあるから、これは手動で選ぶタイプのものなのかな?これだけ能力がもらえるなら、嬉しいけど…
…すこし待ってみても、このパネルは浮かんだまま。わたしが選ぶのを待ってくれている。
ようし、じゃあ選んじゃうよ!えいっ!
[▶この設定を完了する]
完了しました。
これから、あなたが行く世界には
"ミッション"というものがあります!
ミッション…世界…あっ。思い…出した。
わたし、突然死によって死んでしまったみたいだ。その時、苦痛を感じる間もなく、本当に突然だったみたいで…すごく忙しくて疲れていたからかな。布団に入ったまま、動かなくなってしまったみたいだ。
そして、今のこの状況って、ラノベとかネット小説とかで流行っていた…あの『異世界転生』みたいだ。今、本当にまさにそれなのか…ちょっと確信しづらいけどね…。
《ミッション1》
この"世界"に"楽園"を作ろう!
…。やり方は、今のコレを進めたらわかるようになるかな?
とりあえず、覚えておこっと。
この"世界"…『イフ・レジェンディア』に
あなたである『デア』が生成されます。
うう、それにしても…『転生』、か。
転生すらもうしたくないって思ってたような気がするけど…今はちょっとワクワクする。そんなに怖いかんじが、しないんだ!
わたしは、どんな姿になるのだろう!
期待に心踊らせるって、今のこの気持ちなんだなぁ。
霧のような魔物に転生します。