勇者様が貧乏すぎるので、魔王が仕事を作って一緒に鉱山に潜る話 #2
前回までのあらすじ
魔王様と勇者様で、鉱山にエルダー鉱石を取りに行くことを決定。
準備をすまし、坑道の入り口まで来て、勇者作のお昼ご飯を頂き、大満足の魔王様
今回は、そこから中に入ってすぐの話になります
魔王様と勇者様は、2人で鉱山に潜っている。お目当てはエルダー鉱石。魔力を制御したり魔法を記録するために使うものの原料に使用される。埋蔵量としては多くはないが、そんなに少なくはないはず。
大体イメージとして、銅と同等か少ないくらいの埋蔵量があるはず。
「おかしいな……この辺で前回は取れたのだけど」
あるはずの鉱石が見つからない。掘りつくしたのかと思うが、そんなに需要も無かったはず。
「魔王様、試しに掘ってみてはいかがでしょうか」
勇者の提案も試してみる価値はあるので、試しにツルハシに持ち替えてこの辺りを掘ってみる。
「じゃあ、危ないから少し離れてて」
「はい」
少し勇者を下がらせると、魔王様は城の裏庭で出していたパワーの10倍のパワーで掘り進める
「すごい」
勇者もこの勢いには言葉が出ないようだ。後片付けが最小限で良いと分かっているときに使える技です。
「あ、やりすぎた」
勇者に見られていたので、張り切って通常の20倍くらい掘ってしまったが、まあいいだろう
「じゃあ、探してみるから手伝って」
「はい、ジュリアナも手伝います」
この小石の山から、エルダー鉱石を探し出す。あれば追加で……掘らなくても足りるか
探し始めてから10分、20分、30分と時間だけ経過していく。もしかしたらここではもう取れないのかもしれない。
「勇者ごめん、ここでは取れないみたい」
「じゃあ、次行きましょう」
地図上にある、別の場所を目指す。距離も大したことは無いし、入り口からもそんなに遠くない。
しかし、着いてみると、落盤しており、それ以上進めない状態になっていた。
「勇者、ダメだった」
「そうでしたか・・・・・・まだ次があります」
「一応、鉱石を見せておくよ。」
そういいながら私は、落盤した部分に露出していたエルダー鉱石を取り、勇者に手渡した。
「こんなものなんですね」
「そう。このままだと何もできないけど、精錬してほかの材料と混ぜると魔力を使うときの道具の材料になる」
ここで、勇者から面白い提案があった
「ねえ魔王様、これが材料になっている道具って何があります?」
「武器に付ける、魔力制御素子とか、魔術を記録して再現するのに使う魔術スリップとか?」
「じゃあ、この石に魔力をそのままぶつけたらどうなりますか」
生の鉱石に魔力を注入するなんて行為を過去に試したことはない。
「試しにやってみる?」
「面白そうですね。やってみてください、魔王様。」
勇者におだてられた私は、勇者の手からエルダー鉱石を左手で受け取ると、そのまま鉱石に魔力を込めてみた。想像していなかったが、エルダー鉱石そのものに魔力を込めると光るようだ。
「魔王様、鉱石が青白く光っています。ついでに強い魔力も感じます」
「魔力込めているからね。魔力は感じるよ」
魔力を込めた功績は光るだけではなく、相当な熱を発するようで、左手がかなり熱い。気を付けないと袖が燃えそうだ。
「ちょっと熱いから、一旦離すよ」
床に鉱石を置いたが、まだ光を放っている。
「魔王様、まだ光ってますね」
「そうだね」
「魔王様、まだ魔力を感じます」
「そうだな・・・・・・?もう魔力は入れていないよ」
まさかと思ったが、魔力を止めているのに魔力を放っている……これはもしかして
手元にあったバケツを光る鉱石にかぶせて、勇者に問いかける。
「ねえジュリアナ、今の状態の鉱石見える?」
「見えますよ。バケツの中でまだ魔力放ってます」
やっぱり……エルダー鉱石ってしばらく魔力を保持する性質があったのか。知らなかった。
「魔王様、どうしました?」
私は壁に手を付けて、壁全体に魔力を注ぎ込んだ。壁や天井、地面に埋まった鉱石が魔力に反応して色とりどりに輝いている。
「魔王様、一体何をしたのですか」
勇者が不思議そうに聞いてきた。普通の人間ならばそのような反応をするのが普通だ。
「坑道全体に魔力を流し込んだ。これで鉱石の場所が1発でわかる」
その後、私と勇者で必要な量の鉱石を掘り進み、しばらくは困らない量の鉱石の採掘ができた。
「では、鉱山の中の図面を更新するか。勇者は一旦外で待っててほしい」
「わかりました。もし中で何かあったら、私をすぐに呼んでください」
「ありがとう。心強いよ。2時間程度で戻ってくる」
勇者を入り口付近まで帰らせて、私は鉱山の奥深くまで入り、鉱物の場所と鉱物のリストを再度作成した。
幸運なことに、坑道の入り口付近まで戻るころには、魔力を放出しきったのか、鉱物の光はほぼ消えていた。そして外は日が落ちて、辺りは薄暗くなっていた。
「魔王様、遅いです」
「ごめん」
勇者の機嫌はかなり悪そうだ。単純に疲れているのもあるけど、かなり心配してくれたみたいだ。
勇者の小さな手を引き寄せ、私の大きな体で抱きしめながら、耳元でささやいてみる。
「これでいい?」
「まだ許しません。」
この状態のまま、5分ほど抱きしめていた。もう一度勇者に問いかけてみる。
「これでいい?」
「許してあげます。でも夕飯はアデレードが作ってください。」
やっぱり人間の感情というものはよくわからない。貢物をしてもダメなときはダメなのに、この程度のことで機嫌を直してくれることもある。過去に鍛冶屋の娘から聞いたあの手が効果的なこともあるのか。あれ?勇者に初めて名前で呼ばれた気がする。
勇者を下して、夕飯の準備をする。どうせ明日は降りるので、明日の朝食分を除いた分の食材で料理をすればよい。残っている材料は、肉が500g、ベーコンが200gほど、あと野菜は、ニンジンとトマトがいくらかと、ジャガイモ。卵が4個、パンは半斤……これは荒々しい感じの料理にするので決定。
「では、バーベキューでもしますか。適当に肉と野菜に味をつけて焼くだけだから簡単だし」
「魔王様、宗教戦争になるので止めましょう。」
まずは、野菜を適当な大きさに切ります。大体90分くらい加熱するので大き目で大丈夫
次に、大きなトレーに、肉と野菜を入れ、肉全体にバーベキューソースをかけます
最後に、これをバーベキューグリルに入れて、90分待つだけ
「魔王様、このバーベキューグリルはどこで買ってきました?」
「ん?お世話になってるフレヤさん所の鍛冶屋でつくってもらった。気になるなら教えるけど」
「こんど会わせてください。」
「いいよ、今度城に来た時に捕まえておく」
そして、私が気になっていた、勇者が私の首を取ろうとした理由を聞いてみることとした
「勇者は、何で私を殺そうとしたの」
「お金と名声のためですかね」
勇者は遠い目をしながら答えた。私はその目の先に何を見ているのかが気になり、より深いところを聞いてみたくなった。
「家は貧乏だった?お金稼ぐだけならほかにも方法はあったのでは?」
「勉学できる環境にありませんでした。かといってコネもない私が付ける仕事の給金なんてたかが知れています。冒険者になって、魔王を倒せば、金も手に入り、地位も手に入れられ、家族に良い暮らしをさせられます」
「深い話かと思ったけど、私の力なら余裕で助けられる話だ。貴方は強い。その力を私に貸してはくれないか」
そんな話をしていると、グリルしていた野菜が良い感じになってきたようだ
再度バーベキューグリルのふたを開け、追いソースをして、もう一度ふたをする。
勇者の元に戻ると、真剣に悩んでいる勇者の姿がそこにあった。
「勇者よ、答えは別に私に伝えなくても良い。自分が幸せになれる方向に進むのが正解だよ
実際、そう思ったからウィロウウッドの町を1から作ることになった。仕事は大変だし、
市民の皆様に追いかけられるし石を投げられることもあるけど、私含めてみんな幸せだからここにいる」
「魔王様って意外と優しいのですね。てっきり絵本に出てくるような悪いものだと思ってました」
そうですよね、角が生えて、身長は220cmで普段は黒いマントを纏って、武器はまさかの大斧ですからね。極めつけにきつそうな顔してますからね。
「じゃあ、そろそろできるから、持ってきて食べようか」
「はい、アデレード様」
バーベキューグリルから出した肉と野菜を切り分けて、皿に盛り合わせる。勇者ほどのバランスの取れた料理はできないが、これでも満足してくれるはず。
「ジュリアナ様、夕食をお持ちしました」
皿の上には、低温で長時間火を通した肉が、引き裂かれた状態で置かれ、その横には長時間火を通したジャガイモとニンジンが付け合わせとして添えられていた。
「ジュリアナ様、ワインが用意できず申し訳ございません。」
「いいのよアデレード、私はこれで十分よ」
そう言うと、勇者様は用意されたナイフを使わずに、フォークのみで肉を分け、綺麗に食べ始めた。
その様子を見た私も、同じように頂くことにした。
5分、10分と時間が経過するが、2人とも食事に集中し、食べ終わるまで一切の会話をしなかった。
「魔王様、これ美味しかったです。」
「でしょう?どこぞの地方でよく作られている料理らしい。一度食べたらはまってしまって、また作りたいと思っていたところ」
「アデレード様、また私のために作っていただけませんか?」
「もちろん。いつでも作るよ。私もジュリアナにお願いしてもいいかしら」
「もちろんです」
勇者の目は力強く私のことを見ていた。私はこの感情を支え切れるだろうか?
「勇者は先に寝ていていいよ。見張りは私がやっておく」
「では、お言葉に甘えて、おやすみなさい」
そう言うと、勇者は準備したテントの中に入っていった。
「今日はなんて素晴らしい日だったのだろう」
今日入手した、エルダー鉱石を手の中で転がしながら、焚火を見てそうつぶやいた。
しかし、充実した日は何事もなく終わる……とは行かなかった。どこからか狙われている。
崖の上の左側20m位のところに2人、反対側に1人。武器は通常武器だと思う。
こっちに近付いてきたら片付けるか……平和な夜は長くは続かないようだ。
魔王は掘削用のスコップを手に持ち、襲撃に備える。この変に転がっている武器で、魔王様のパワーに耐えられて、防御にも使えるのがこれしかないのだ。
ここで、あえて相手に対して背中を向けて、隙を作る。盗賊ごときなら後ろ取られても負けることはない。
案の定、後ろから2人で突っ込んできた。スコップで薙ぎ払えば1発か……
盗賊が私の後ろに来た頃に、スコップで足を払う、そして、武器をスコップで飛ばす。
どうやら3人目は逃げたようだ。
「で、お前らは何してる。回答次第では死が待っている」
「俺たちはただここを通ろうとしただけで」
「女相手に剣をもって突っ込んできて?」
「こんなに強いなんて知らんばかった」
「追い剥ぎか?それともコソ泥か?回答次第では助けてやる」
「答えるわけねえだろ」
「そうか……では一人ずつ開放してやろう」
魔王様はそう言うと、山賊のうちの1人の足をつかんで宙吊りにして、崖の端まで来た
「言い残すことはあるか?」
「助けてくれ、何でもする。許してくれ」
「では聞くが、過去に助けたことは?許したことは?」
「 」
「ないのか、では仕方ないな」
そのまま足を離すと、盗賊のうちの一人はがけ下に消えていった。
もう一人にも、同じように問う
「言い残すことはあるか?」
恐怖で何も声が出ないようだ。
「黙っていたら何もわからないぞ。何か言ったらどうだ?」
「」
「そうか……過去に善行はしていないと。では仕方ない」
魔王様はそう言うと、残った山賊の1人の足をつかんで宙吊りにして、崖の端まで来た
「勇者様なら許してくれただろうけど、魔王様は国を守らないといけないので」
そのまま足を離すと、もう一人の盗賊はがけ下に消えていった。
とりあえず視線も感じなくなったので、明日に備えてひと眠りすることにする。丁度焚火に薪も追加したので、朝までは燃えているはず。
翌朝、今までにない爽やかな感じで目を覚ました魔王様。焚火はいい感じに燃え尽きていて、天気もほどほどな晴れであった。とはいっても、朝になると体が熱くて仕方ないので、少し歩いて下ったところにある沢に飛び込む。普通の人間なら流されて大変なことになるが、魔王様は大柄でパワーがあるので問題ない。
軽く体を冷やした後は、勇者が起きる前に朝食の準備である。今回の目的である鉱石の採集は昨日で終わらせたので、この後の仕事も、朝食取って、撤収作業して、帰って、荷物を片付けるだけ。
朝食の前に、朝食調理用の薪を用意する。坑道入ったすぐのところに積んであるので、これを今日も使わせてもらう。
さて、残りの食材を見ていくと……パンが半斤、ベーコンと芋、あとはトマトが半分。自分の家ならベイクドビーンズでも追加するけど、いらないだろう。
まずは、パンをスライスする。今回は薄めにスライスしておく。その後、ベーコン、芋、トマトを切る。
次には薪に火を入れて、その上に鉄板を置く、で、油をひいて、ベーコンと芋を焼く、片側が焼けたら、空いたスペースにパンを置き、軽くトーストする。パンを裏返して、隅っこでトマトとトマトの上にチーズを置き、軽く火を通す。ベーコンと芋が焼けているので、バン、トマトを添えて完成。
勇者は慣れない仕事の次の日で疲れていて、まだテントの中で寝ているようなので、起こしに行く。
「ジュリアナ、朝ですよ。朝食の準備も済んでいます」
「おはようございます、魔王様。朝早いですね」
「朝食できたので、早く出てきてください。」
10分ほどのやり取りののち、勇者が着替えて出てきた。何故か腰に剣が刺さっている。
昨日に引き続きの私が作った朝食。昨日と違うのは、昨日ほど味にこだわりはなく、食材の残りを減らすことのみを考えたメニューである事。
「魔王様、昨日のとは違ってシンプルな味でいいですね」
「勇者も、塩と素材の味だけで楽しむことができるようになったのか」
「ベーコンとか、トマトをパンにはさんでみたりしたのですが、とてもおいしいです。」
「そんなに喜んでもらえて、私は嬉しいよ」
昨日の盗賊撃退したことを忘れるような、楽しい朝食の時間を過ごし、次は片付けと撤収の準備である
「じゃあ、使った分の薪を補充するから、ちょっと山の中入ってくる」
「はーい、では私はこの辺にある道具を積み込みますね」
山の中に入ると言っても、今の道路わきの広場から50m程度歩いたところなのだが、そこに生えている、長いけど太くはならなそうな木を切り倒す。
いつもの斧ではなく、林業用の斧なので、特に変わった機能などはないので、己のパワーのみで木を切り倒す。
木が細いせいか、あっという間に倒れてしまった。細いとはいえ20mはあるのでとりあえずこのまま広場まで引き摺ってそこで薪にすることにする。
必死にひきづって、広場まで持ってきた。しかしまた50分割にする大変な仕事が待っている。
とりあえず、頑張って5分割にして、そこからは勇者にも手伝ってもらおう。
「おーい、ジュリアナ、手が空いていたら貸してほしいんだけど」
「どうしました魔王様」
「昨日使った薪の補充なんだけど、数が多いから手伝ってほしくて」
「わかりました。」
勇者が、もう一つあった斧をもってこちらにやってくる。勇者の貧弱な攻撃力でも、十分に助かる。
「魔王様、これを全部薪にすればいいんですね」
「そう。半分は私がやるから、先に終わったら休憩していて」
「わかりました。」
勇者の回答が妙に軽い理由を後で思い知ることになるのは、この時まだ誰も知らなかった。
勇者は、5分割した木の丸太を、すごい勢いで薪に変えていった……こっちはまだ1本目が終わったくらいなのに、あっちは2本終わって3本目も半分くらいまで来てるのがすごい。
「魔王様、終わりました。ここに置いておけばいいですか?」
「ああ、坑道内には私が持っていく。休んでいていいよ」
勇者の割った薪と、私が割った薪、合わせて結構な重量になるけど。魔王の面子にかけて、1発で坑道入り口の薪置き場に積む……ごめんなさい、魔術を使ってだいぶずるしました。
私と勇者の使用した斧を拾い上げ、荷車に向かう。
「勇者、終わったから片付け手伝うよ。あそこにあるテントとかテーブルを片付ければ全部だね」
「魔王様、ありがとうございます。」
さっとテントを分解し、たたむ。テーブルもさっと畳む。調理器具と食器も、残りの水で洗い流しておく、調理器具と食器、カトラリーはもともと入っていた箱に入れ、荷車へ。
荷車の下に押し込んでいた鉱石入りバケツも、荷車へ
燃え残った薪については、灰捨て場に捨てる
こんな感じで、キャンプしてしまった場所は片付けたので、あとは帰るだけ
行きと同様に、魔王様が荷車を引いて、勇者が荷台に座るパターン。
残念ながら、勇者は疲れているようで、引き始めてすぐ位に寝てしまいました……
とはいっても下り坂ばかりで、水が減った分で軽いので、行よりもはるかに高いペースで山道を走っている。
「これならあと2時間かからないな」
壊れそうな食器や道具の類はタイダウンしており、鉱石はバケツにふたをしてロープで縛っており、後ろにも大した貴重品は積んでいないので、このまま全速力で町まで走った。
「魔王様、ここはどこですか」
勇者が起きてきたらしい。
「え、ウィロウウッドの市街地まで来てるよ」
「あれ?私そんなに寝てました?」
「そんなもんじゃない?」
城に荷車を引いた状態で入る。今日はマーサが警備担当らしい
「お、アデレードとお気に入りの人間の女勇者じゃん。今日は勇者とどこで悪さしてきた?」
「仕事で使う鉱石の採掘に行っただけ。あと、山賊に教育してきた」
「教育していくら儲けたの」
「逃げられたからわからない」
他愛ない会話ののちに、城内に入ることができた。
城に着き、魔王様が荷物を降ろし、勇者と共に倉庫に仕舞う。その後魔王様から勇者に小さな巾着袋が渡された。
「勇者、いやジュリアナ。これが今日の給与だ。」
そういって、魔王は中銀貨30枚を渡した。
「これで宿屋の当分の宿泊料が払えるだろう」
「魔王様、そんなに受け取れません」
「昨日今日の働きはそれに値するものだったから、受け取ってくれ」
「私、そんなに良い仕事してました?」
「料理もおいしかったし、鉱山での働きも素晴らしかった。敵だと言わないなら、明日以降も来てほしいくらいだ」
「そんなにですか、褒めても何も出ませんよ」
「この金額は私からの気持ち。受け取って」
「はい、ありがとうございます。」
「じゃあ、また明日」
勇者と別れた後は、直ぐに家の近くの小川に飛び込んで、そして寝間着に着替えてすぐに寝た。
翌朝、宿屋からの請求書は発行されなかった。
冬だけどキャンプに行きたい。
あと、キャンプにはお酒がセットですが、今回はR20ではないので、お酒はできるだけ出さない方向で行きます
次回は、勇者ご一行の、魔法使いと僧侶と一緒に観光します。