5. パン屋
俺は街道を歩き始めた。まだ明るいが少しずつ日が沈んでいくのが分かった。俺はそれを受け少しずつ焦りを感じていた。
この街はどうにも不思議だところどころ看板らしきものが見えるが文字が書かれてない何の店かいまいちわからない。周りの人からは変な目で見られていて気まずいそして、現在位置とかを聞きたいが話にかけにくいてか、俺は英語が話せない。
さっきのエナドリの効果が切れまた頭がフラフラし始めた。おかしいと思っていたが俺は何故かかなりの栄養失調状態らしい。
〔モグモグ〕
ツナマヨはやっぱり美味しい空腹と言うスパイスが最高に効いている。でもまだ頭がさっきからまたフラフラと気持ち悪い、吐きそう。なんか食べたい、飲みたいこの飢えをどうにか...
今さっき目覚めたばかりなのに意識が... とぎ... れっ...
... 「おいお前大丈夫か?これは魔力切れの症状に似ている。ジェイダ奥のパントリーにあるポーションを水で薄めて持ってきてくれ。」
「はーい」
〔くんくん〕
いい匂いがする。これはパンの匂いだ。
「お父さん、はいこれ」
「おし、どうやら意識はあるみたいだなどうかちゃんと飲み込んでくれよ!」
〔ごくごくごく〕
ほのかに甘い液体がのどをスッと通ってた。
うっ、咳き込みそうになって起き上がったら急に手で口を塞がれた。
「ポーションは高いんだ飲み込め」
少し落ち着く完全に飲み込んだ。
ここはどうやら民家、いやパン屋だった。
てか、日本語?チャンスだ!
「あっ、あの私日本から来たんですがここはどこなのですか?!」
急に喋り出した俺に対し少し驚の表情を見せ、すぐに困惑したものになった。
目の前には大人の男と俺と同年代ぐらいの女の子がいた。最初に口を開いたのは男だった。
「こらこら、お前魔力切れを起こしたんだからすぐに起きるな安静にしとけ。あとニホンという地名は知らん」
それを聞き俺は彼の発言の意味を考えると同時に少し心の冷静さが戻った。俺が気絶したと思われる状況から考えるに俺を助けてくれたのだろう。
「あっ、すみません。まずはお礼を言うべきでした。お、私を助けてくれてありがとうございました」
男はそれを聞き俺が大丈夫だと思ったのか。ジェイダと呼ばれてた女に仕事に戻るように言って俺の方に向き直った。
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