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第六話 王子と転移者

駄文ですが何卒よろしくお願いいたします。

クリスティーヌの発言が決定打で混沌になった王宮。

魔王はあまりのことに半狂乱となりそのままレベスと従兵に連れられ私室に戻った。

第一王子アドルフォ・ハイデガーとコレル王国の王女でもあり王子の妻クリスティーヌとその娘でもあるアナも王宮から離れようとした。

妻のクリスティーヌを隣で支えている王子は魔王の代わりに王座の間にいる警備兵以外の者達以外に解散命令を下だした。

大輝もその場から離れようとしたが。


「お待ちを。」


「?」


「貴殿は魔王様によって異世界から召喚された転移者の者が?」


「そうですが‥何か?」

呼ばれる声が後ろを振り返るとそこにいたのは一人の兵士がいた。その兵士が男性の魔人のようだが豪華絢爛と思わせるような鎧を纏っている。

大輝は先程王子の後ろにいた兵士達の鎧を見て同一の兵士つまりは親衛隊的な者たちか?と思った。


「アドルフォ殿下が貴殿をお呼びだ。」


「ワイに?‥‥いや私めに?」


「そうだ今すぐに部屋に連れてこいと仰せだ。」


「‥分かりました。」


大輝はそう言うとその兵士に連れられ王宮から出た。


王宮から出てところどころ壁にヒビが目立つ通路を数百メートルの歩くと所にとある部屋に着いた。


その部屋の周りにはここまで大輝を案内された兵士達と同じような装備をしている兵士たちが部屋の扉の前で待機をしていた。大輝が部屋の前に着くと


「失礼少しだけ検査をさせていただく。」

とこの場の責任者の隊長に言われて大輝の前後に二人の兵士が立ってボディーチェックを始めた。


「ワイは別に何も持っていないで〜。」


「規則ですから。」


大輝は兵士に向かい少し軽口を言ったが直ぐに冷たく適当にあしらわれた。


「ん?‥右手に腕輪‥?隊長!!これを見てください。」


「どうした?‥!!し、漆黒の腕輪!魔族のアイテムではないか!?貴殿!これをどこで!」


大輝の右手の腕輪を見てその場にいた兵士たちがざわつくように驚いた。


「そ、それは私もわからんです〜。目が覚めた時には腕輪が着いていて独房で取ろうとしても取れんくて〜。盗んだかとかじゃないんや〜。」


と兵士たちのざわめきに対して大輝は尋常ではないこと察して嘘偽りのない本音を話した。

何度も腕輪を取ろうとしたが、何故かまるで肌に完全にくっついている状態で離れないと独房で嘆いていた。


「取り敢えず殿下に報告するので貴殿は今一度ここにお待ちを!」


と隊長は扉をノックをすると部屋に居る執事が扉を開けてそのまま部屋に入った。


中で何かを喋っている声が聞こえたが上手く聞き取れない。


「あれが漆黒の腕輪‥。初めて見た。」


「魔王様がアイテムを‥しかも人間に?」


と大輝の周りにいる兵士たちが小声で言っている。

大輝はなんとなく居心地悪いと感じていた。

そして数分後に扉が開き隊長が戻ってきた。


「謁見がお許しになられた。さぁこちらへどうぞ。」


隊長はそう言うと直ぐにドアを開けて大輝を部屋に入室することを勧めた。

大輝は恐る恐ると

「し、失礼致します。」


と言いながら部屋に入った。

壁に絵画、刀剣、槍が飾られ、柱の近くには甲冑が置かれていてベランダがあり豪奢な彫刻が彫られているソファー対面また机もよくよく見ると金銀財宝のよう宝石が付いている机。まるで応接間のような部屋だなと大輝は思った。


そのソファーで優雅ながら寛いでこちらを見ているのが先程王座の間で色々と魔王を発狂させた第一王子アドルフォであった。

座っている殿下を見かけた大輝は直ぐにその場で跪いた。


「殿下のご尊顔を拝しまして恐悦至極に存じます。私は先程魔王軍に入った野上大輝と申します。魔王様の御為と御一族様達の為に忠誠を捧げる覚悟でございます。」

と今までの経験【おふざけ無し関西弁無し】の言葉を殿下に向けた。これで間違っていたらワイはどうなるんや?不安を感じていた。


「‥‥そうか。努めを果たせ。」


「はっ!ありがとう存じます。」


「して‥ダイキよお前はどうやってここに来た?」


「はっ‥?」

いきなりの質問意味が大輝が分からなかった。どうやってここに?

普通に歩いてここに来たことか?と思った。

王子はそんな困惑している大輝の表情を見てまるで呆れたといわんばかりの露骨な表情を浮べながら


「‥‥どうやってお前はこの世界に来たんだ?」

と先程とは少し言葉を足した発言をしてきた。

その言葉に大輝は。


「それは‥私も分かりません。気がついたらこの世界におりました。‥‥薄暗く湿った部屋に魔王様と側近が目の前におりました‥‥そして黒い靄に包まれて‥そこしか覚えておりません。」


と本当のことを嘘偽りなくありのままの言葉を殿下に向けた。

すると殿下その言葉に呆れ顔をしなくなりそして真剣でもあり眉間にしわを浮べながら

「‥‥父上‥‥まさか"あれ"を使ったのか‥‥そして黒い霧と漆黒の腕輪‥。」

と小さく独り言を呟いた後に


「分かった。もうよい下がってよい。」


「はっ。」

大輝は立ち上がり王子に対して深く一礼をした後に扉に向かって歩んだ。すると


「ダイキよ。」


「‥!はい殿下!!」


突然の殿下の言葉に思わず大輝は慌てて振り返った。またその場で跪いた。

殿下はソファーから立ち上がりダイキを見て少しだけ微笑みながら。


「これから魔族‥いや余の夢の為にもお前の力と知識が必要だ。頼むぞダイキよ」


と告げたのであった。



















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